ミランの“次期エース”と言われた男がセリエAへ戻ってきた いきなり《6戦4ゴール》と見せる抜群の得点感覚
故郷のFCコモで取り戻した自信
かつてミランの次期エースと期待をかけられた時期もあった男が再びセリエAの舞台に戻ってきた。 FCコモのエースとして快調なスタートを切ったのは、26歳を迎えたイタリア人FWパトリック・クトローネだ。 クトローネが有名になったのは、ミランに在籍していた2017-18シーズンだ。このシーズンにセリエA10ゴールを挙げる活躍を見せ、ミランの次期エースとして取り上げられるようになったのだ。 しかし、そこからクトローネのキャリアは迷走した。2019年にイングランドのウォルバーハンプトンへ移籍したところから歯車が狂ったのか、移籍を繰り返すキャリアとなった。フィオレンティーナ、スペインのバレンシア、再びイタリアのエンポリと移籍を続けたが、特に目立った成績は残せず。 2022年には、当時セリエBに在籍していた故郷のFCコモへと移籍。セリエAで10ゴールを挙げたこともあるストライカーがセリエBへ向かうことになり、一般的にはキャリアダウンとなるのかもしれない。 ただ、この動きは正解だったのだろう。クトローネはコモで自信を取り戻し、昨季はセリエBで14ゴールを記録。チームをセリエA昇格へ導くと、今季はセリエA開幕から6試合で4ゴールと見事な結果を残している。 クトローネが1部リーグで4ゴールを決めるのは、フィオレンティーナ時代の2019-20シーズンが最後だ。それ以上の数字となると、前述のミラン時代まで遡ることになる。 今のペースを維持できるかは分からないが、このままいけば2017-18シーズンの10ゴールに近づけるかもしれない。FCコモも昇格組ながら2勝2分2敗で10位につける良いスタートを切っていて、再びクトローネの評価は急上昇している。
構成/ザ・ワールド編集部