【 釣り人の“夢”・理想の船 】ヤマハ 最上位 フィッシング ボート「YFR330」試乗。持っていることが、ステータス、こんな 快適な“釣り船”は 初めてだった!
450馬力のハイパワー船外機「F450A」
船外機は、F425Aをベースに馬力をアップ。8気筒、最大出力330.9kW/5500 rpmで、総排気量5559立方センチメートル、最大出力450 psである。 4サイクル船外機初の気筒内燃料噴射を採用。 船外機では、最高の圧縮率と着実な点火により大きな出力を生み出している。
「YFR330」試乗。「あったら便利」が押しつけがましくなく存在している
正直なところ、この「YFR330」を単なる「釣り船」だと思っていた。ヤマハのフィッシングボートは何度か試乗したことはあるし、船体は大きくなったが、性能は変わっていないだろうとタカをくくっていたのだ。 その思いは、船に「一歩」足を乗せたとき「あれ?」に変わった。 非常に、乗船がしやすいのだ。 「何か、乗りやすくないですか?」とメーカーの担当者に聞いたところ、「乗り降りする場所に、“一歩目”を置くスペースがあるんです」という。 言われて初めて気が付いたが、確かに一部レールが低い部分がある。たかがこれだけの工夫で、乗船が楽になるとは思わなかった。
広い船内、トイレルームも完備
船内も広い居住空間が確保されている。キャビンはゆったりとした座席とベンチシートが装備され、視界も広い。 エンジンをかけても、非常に静かで揺れも少ない。 私が一番感心したのは、「ラグジュアリーな乗り味」だ。誉め言葉としての「ヤマハらしさ満点」のストレスを感じない、柔らかな船体の動きだった。 私が一番「これはありがたい」と思ったのが、「フルウォークアラウンドデッキ」である。 デッキを歩いて前後に移動したい場合に、常々、段差のある狭いデッキを歩いていくのは少々“面倒”だと思っていた。特に揺れのある水面では、物を落とさないか心配だった。 段差のないフラットなデッキは、そういった問題を一気に解決してくれている。
キャビンとアフトデッキの2カ所で、操船できる
操船は、キャビンとアフトデッキの2カ所で行うことができ、アフトデッキではジョイスティックを使って、さまざまな操作ができる。 フィッシングサポートリモコンのおかげで、シフトレバーをセットするだけで、風速・潮流に合わせて自動で操作をしてくれる。 従来なら自分で微調整をしながら釣りをしていたのに対し、操船ポジションから離れてもいいおかげで、船内を自由に移動して釣りに集中できるようになっているのだ。 こういった「あったら便利」を、ヤマハは確実に形にしてくれる。 当初のイメージと全く異なり、「釣り船」と言うよりも、快適なクルージングボートだった。
【YFR330】主要スペック
全 長:10.10m 全 幅:2.99m 完成質量:4118㎏(スタンダード仕様) 定員:10名 搭載エンジン:F450AVT2U 搭載エンジン出力:330.9kW(450ps) 燃料タンク:650L メーカー希望小売価格:スタンダード/3205万2867円、Aパッケージ/3535万2867円(共に税・法定安全備品類他価格を含む)
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