商業用不動産ファンド、「座礁資産」抱える-新エネルギー要件の下
商業用不動産市場は、金利上昇と新型コロナウイルス禍後の不安定な稼働率による混乱から立ち直ろうと苦戦している。
ブライアント氏によれば、不動産オーナーにとってのエネルギー関連の頭痛の種は今後も増える見込みだ。調査対象となった運用者の半数は、今後3年で不動産ポートフォリオの20-40%が座礁資産となるリスクがあると回答している。さらに、調査対象者の94%がグリーンビルディング要件が厳しくなる中、商業用不動産資産が価値を失う「高い」リスクに直面していると答えている。
「組織が直面する財務リスクのレベルは、資産価値の減少という点でも、ESG認証が標準以下の物件を借りようとするテナントを見つけることの難しさという点でも高い。テナントが見つからず空室期間が長期化したり空きビルになったりする」と報告書の著者は書いている。
65カ国で事業を展開し、年金基金、保険会社、資産運用会社、銀行などを顧客に持つディープキが収集したデータによると、新しいグリーン基準を満たさない物件を持つ運用会社は損失が出る価格で売却しなければならないリスクが高まっている。
原題:Commercial-Property Funds Reveal Scale of Stranded Assets (1)(抜粋)
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Frances Schwartzkopff