なぜレ軍ハイムが“大谷翔平キラー”に?打率10割7打点
エンゼルスの大谷翔平(27)が18日(日本時間19日)、敵地で行われたレンジャーズ戦に「3番・投手」のリアル二刀流で先発出場し、6回、94球を投げて6安打7奪三振2失点で同点のまま降板して勝ち負けはつかなかった。降板後もDHで継続出場し打者では5打数無安打。また試合は延長10回にネート・ロー(26)の逆転サヨナラ2ランでレンジャーズが勝利した。大谷の4勝目を阻止したのが「6番・捕手」でスタメン出場したヨナ・ハイム(26)だ。この日、3安打2打点。4月14日にはキャリア初の満塁本塁打を浴びせた”大谷キラー“。MLB公式サイトは、”大谷キラー”としてハイムの特集を組んだほど。ハイムが大谷に強い理由とは?
2本のタイムリーで4勝目を阻まれる
なぜか打たれる。ここまで相性が悪いと“天敵“としか言いようがない。大谷の4勝目を阻止したのは、またしても6番に座るハイムだった。 まずは先頭打者として迎えた2回の第1打席に外角高めに浮いたバックドアをセンター前に返され、2-0のスコアで対峙した4回一死一、二塁の第2打席には初球にインサイドへフォーシームを投じた。 この日、最速の100マイル(約161キロ)が掲示されて鈍い音がしてハイムのバットは折れた。だが、詰まった打球は、逆方向のレフト前に落ち1点差に迫られるタイムリーとなった。大谷が過去に100マイル(約161キロ)をヒットにされたのは、一度しかなく、これが2度目だという。 第3打席は、6回一死二塁。ハイムを意識しすぎたのか。初球のインコースを狙ったフォーシームが指にひっかかってワイルドピッチとなり三塁へ走者を進めることになった。続く2球目も100マイル(約161キロ)をマークしたフォーシーム。ハイムは打ってきてファウルとなった。3球目は外角へのフォーシームが外れてボール。4球目は外角のスライダーでストライクを取って追い込んだが、5球目のインハイを狙った100マイル(約161キロ)のフォーシームが、逆球となって外角に外れてフルカウント。大谷はサインにクビを2回振って勝負球として外角への82.1マイル(約132キロ)のカーブを選択したが、また逆方向を狙われて打球はレフト線に落ちた。同点のタイムリー二塁打。大谷は、さらに一死二塁と続くピンチを踏ん張り、勝ち越し点は許さなかったが”天敵”の前にリードを守ることができなかった。 ハイムには、4月14日にも満塁弾を含む2打数5打点を許しており、これで今季の対戦成績は2試合で5打数5安打7打点となった。 大谷の調子は決して悪くはなかった。 地元紙のオレンジカウンティレジスター紙によると、この日の平均球速は98.6マイル(約158.7キロ)で、キャリア最速をマークした。 11日の前回登板(レイズ戦)での平均球速は96マイル(約154.5キロ)で、しかも最終イニングでは、93.3マイル(約150.2キロ)まで落ち込んでいたが、この日の最速は100マイル(約161キロ)で、それをキャリアで2番目に多い8球投じた。今季は6度の先発で100マイル(約161キロ)を超えたのは1度だけだったという。 初回から走者を背負いながらも、そのフォーシームを軸にした組み立てで、粘り強いピッチングを続けていたのだが、ハイムにだけは通用しなかった。