山田邦子「昭和は危険な働き方だった」乳がんになって気づいた睡眠の大切さ
60代になり増えた同世代の仲間との別れ
――現在、健康について改めて感じていることは? 山田邦子: 最近は同世代の唐突な別れが多いなって。笑瓶ちゃん(笑福亭笑瓶)、徹ちゃん(渡辺徹)もそうだけど、60歳をこえると個人差はあるだろうけど、いつお別れになっても不思議じゃない。だからやっぱり無理をしないようにする。大事なことの一つは、やはり睡眠じゃないかなと感じています。 ――不安や憂鬱で眠れないということはありますか? 山田邦子: それはありますよ。親が高齢で介護をしているので、24時間体制になってしまい心配ごとが増えて体の調子が悪くなることもあります。そういう悩みごとは、だいたい夜に闇とともにやってくるんです。後輩も悩みごとで夜中に電話かけてきたりしますから。その時は「とにかく寝なさい」「夜は考えないようにしよう」と話します。朝にその続きを覚えていれば考えればいいし、朝になったら忘れているかもしれないし、とにかく悩みごとは朝考えることにしています。 同年代の人たちで最近眠れないって人は周りにも多いですよ。私はわりと明るく乗り越えられるタイプだと思うので、そういう話になった時は「深呼吸を大きく深く3回した方がいいよ」「最近背伸びした?」「ため息ついた方がいいよ」と私は言っています。こんな私でも時々落ち込むことがあって、そうしたらなるべく「はぁ~」って深いため息を吐くようにしていますね。息をいっぱい吐くと、あとは吸うしかないので、その時にいいものが入ってくるんじゃないかなとポジティブに考えています。「あ~よく寝た」って言える朝がこの一年間にどのぐらいあったんだろう? やっぱりいい睡眠って憧れますよね。 --- 山田邦子 1960年 東京生まれ。1980年 芸能活動開始。1981年 デビュー曲「邦子のかわい子ぶりっ子バスガイド編」で有線大賞新人賞受賞。「オレたちひょうきん族」「やまだかつてないテレビ」などで人気になり多数の冠番組を持つ。2007年 乳がんを罹患し、2008年 厚生労働省「がんに関する普及啓発懇談会」メンバーとなり【乳ガン検診の大切さ】についての体験談と共に全国で講演中。2020年 YouTube「山田邦子 クニチャンネル」開設。