ドラッグの入り口「大麻」、熊本の若者に広がる 栽培や所持の摘発増加 県と県警が注意喚起
県は今年10、11月と「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動」を展開中で、若者らに注意喚起している。県内中学校の校門で、乱用防止を訴えるチラシを配るなどして危険性を訴えている。 県薬務衛生課は「大麻や覚醒剤の乱用だけでなく、医薬品を過剰に摂取するオーバードーズも若者の間で広まっている。薬物に関する正しい知識を身に付け、誘われても断る勇気を持ってほしい」と呼びかける。(遠山和泉) ◆〝夜回り先生〟水谷さん「一度使うと、やめられなくなる」 深夜の繁華街を見回り、若者の非行防止や更生に取り組む「夜回り先生」として知られる元教員の水谷修さん(68)は「一度使うと、やめられなくなる」と薬物の危険性を訴える。 シンナー依存から抜け出せず、幻覚症状でダンプカーに突っ込んで死亡した男子生徒との出会いが活動の原点。医薬品を過剰に摂取する「オーバードーズ」や大麻の使用が広まる近年の若者の実態を指摘し、「依存から抜け出せず、まっとうな生き方ができなくなる」と警鐘を鳴らす。
厚生労働省や熊本県が20日に熊本市で開いた「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動」の九州地区大会で講演し、約350人が聴いた。御船高2年の友田凜花さんは「薬物の怖さが理解できた。誘われても断る勇気を持ちたい」と話した。(遠山和泉)