【セックスレス AND THE CITY -女たちの告白-】ギフテッド少女の母親になった重圧からレスになった夫婦の末路|美ST
■教育方針の違いで無言の不満オーラが
杏奈さんが雪さんの中学受験に熱中するうちに、慶さんとの性交渉はなくなりスキンシップすら激減。最近では会話をする度にイライラ。 「私が娘の塾に集中している間、夫が息子のサッカーのお当番を引き受けてくれればもっと円滑に物事が進むのにと思うことが多々あります。『ママが姉ちゃんばっかり気にしてるって思ったら、息子がかわいそうだからママが行ってあげて』と言われるんですが、私が息子のことを大切にしているのは誰の目にも明らかでむしろベタベタしすぎてるくらいなのに…」。 サッカーの教室選びにおいても、親が楽なスポーツクラブ系ではなく、あえて手間のかかるサークル系を選んできた夫に、塾選びに対抗して嫌がらせをしているのではないかと感じてしまうそうです。慶さんは送り迎えや塾のお弁当作りもやってくれているので、完全にワンオペというわけではないのですが、杏奈さんには不満が募っているといいます。 「結局のところ、私たちの教育方針の違いが無言の不満として現れ、日々の生活の中で張り詰めた空気を生んでいるんです。それに加えて夫は『親にお金を出してもらう』ということに怒っているんだと思います」。 また、最近では杏奈さん自身、イライラしたり汗が出るなど少し早めのプレ更年期を感じることもあるそうです。 「セックスレスになるのは自然の流れだと私は思っているので、それに関してはあまり気にしていません。ただこの家庭内のギスギスした雰囲気だけはどうにかならないものかと日々思っています」と話しつつも、「娘が嫌がらない限り一緒に中学受験を乗り越える」という目標だけは、何があっても譲れないといいます。 「夫婦の意見が食い違うのは理解できますが、娘が楽しんでいる以上、最善の環境を提供してあげたいという気持ちは、私にとって絶対に譲れないものです」。 杏奈さんは強い意志を持って中学受験への取り組みを続けています。 ※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。 取材・文/星子 編集/根橋明日美 イメージ写真/PIXTA