【セックスレス AND THE CITY -女たちの告白-】ギフテッド少女の母親になった重圧からレスになった夫婦の末路|美ST
■いつの間にか中学受験に夢中になっていた
誰に言われなくとも楽しんで机の前に座り、クイズやゲームを楽しむように勉強に取り組んでいるという雪さん。 「最初は夫婦ともに『あらら、これはすごいわ』『たいしたもんだねぇ』とポカンとしていました。でも私自身が教員免許を持つ母に育てられたこともあり、無意識に教育ママの種が埋め込まれていたみたいで。いつの間にか中学受験情報をネットで検索しまくって、娘の天才ぶりに夢中になっていました」。 小学2年生の3学期になり、慶さんの反対を押し切ってほかの習い事をすべて辞めさせ、中学受験で最も難関校合格率が高いとされる超有名塾に入れたあたりから、夫婦の間に隙間風が。 「夫は『雪のような子こそ、公立に行かせても問題なく難関都立高校から国立大学に進むタイプだ。弟の方が個性を活かす私立受験が必要なんじゃない?』と、小2からの中学受験塾通いを反対していました。私は『国立っていうけど、塾に国立中学を目指すコースだってあるよ? 御三家や国立中学の試験って独特で、早くから対策したほうがいいみたい』と押し切ってしまいました」。 当の雪さん本人は「おもしろい問題が解ければどっちでもいい」というスタンスらしく、4年生になった今もいい成績をキープしているそうです。
■学費を妻の親に頼るのはプライドが傷つく?
「夫は『家計や弟の進学のことも考えているのか』『100歩譲って塾に行くにしても特待生で無料になる塾を選ばなかったのは贅沢だ』と文句ばかり言っています。『学費は問題ないよ。うちの実家が援助してくれるって』と伝えると、喜ぶどころか『40過ぎて親に金を出させるなんて情けない』とプライドが傷ついたみたいでした」。 杏奈さん曰く、釣りや虫取りが好きな慶さんは子供達以上に「子供と自然の中で遊びたい」と思っているそう。今年の夏も、庭にビニールプールを広げてかき氷機を買ったのに雪さんが夏期講習で留守だったことに意気消沈していたそう。 「もちろん私だって無理に勉強漬けにするつもりはありません。かき氷とビニールプールは長男が堪能していましたし、夏休みには海にも行きました。娘本人が辛いなら受験や塾を辞めることも検討します。でも本人に才能があって、少なくとも嫌がってはいないんです。それなら最高の環境を用意してあげたいと思うじゃないですか」。