50歳の今もこの美貌、有名モデルが「食生活」を変えたきっかけ かつては1日プリン1個の日も、そして今は…
息子さんのアレルギーとヴィーガンスイーツ
ーー息子さんは食物アレルギーがあるんですよね。 息子が小さい頃、食物アレルギーを発症してしまいました。乳製品と卵がダメで、食べると顔がパンパンに腫れてしまうんです。今はだいぶ良くなりましたが、今でも食事には気を遣いますね。休日は一緒に料理をしたりしますが、ハンバーグや唐揚げも卵を使わずに作ります。 ーー卵や乳製品を使わないヴィーガンスイーツのパティシエとしても活動されていますが、やっぱり息子さんのアレルギーがきっかけになったんでしょうか。 普通のケーキは卵やクリームをたっぷりと使用しますから、息子は食べられないんですよ。やはり、親としては「安心してケーキを食べさせてあげたい」という気持ちがありましたね。そんな時にヴィーガンスイーツと出会ったんです。 今はもう広尾にお店を移されているのですが、当時、鎌倉駅のすぐ近くに岡田春生(おかだ・はるお)先生という方がやっておられるヴィーガンケーキのお店があって、そこのケーキが本当に美味しかったんです。卵もクリームも入っていないので息子にも食べさせたら気に入ってくれて、あっという間に常連になりました。 ーーお店に通うだけじゃなくて、ご自身で作れるようになるというのが凄いですね。 お店のケーキも美味しいけれど、息子には手作りのケーキも食べさせてあげたかったんですよね。ヴィーガンケーキ作りを習うなら岡田先生しかいないと思い、思い切って弟子入りを志願しました。 ーー弟子入り!? 最初は「そういう事はやっていなんですよ」と断られたんですが、何度も弟子入り志願をしたら先生も根負けしたらしく、ヴィーガンケーキの作り方を教えてもらいました。ご迷惑だったかも知れませんが、とにかく息子に自分で作ったケーキを食べさせたい一心でしたね。 ーーお母さん手作りのケーキを食べられて、息子さんも喜んだじゃないですか? 本当に喜んでくれたので、親として嬉しかったですね。息子の誕生日には、卵やクリームを全く使わないヴィーガンのショートケーキを作るんです。ヴィーガンケーキって、素材にこだわってちゃんと作れば、びっくりするぐらい美味しいんですよ。 ーー息子さんもアレルギーで辛いでしょうし、本当に良かったですね。 本人はどう思っているか分からないのですが、私はあまり「可哀そう」と思わないようにしているんです。親がそう思ってしまうと、息子自身も「自分は可哀そうなんだ」と思い込んでしまい、あまりプラスにはならないかなと。 たしかに息子には食べられないものがありますが、世の中には他にも美味しいものが沢山あります。卵や乳製品を食べられない分、他の美味しい食べ物に出会えるのですから「食物アレルギーだから可哀そう」というのはちょっと違うかなと思います。 ーースイーツの勉強をするためにフランスに留学されたんですよね。 やるからには本格的にやりたい性格なんですよね。パリでは有名な先生にスイーツの作り方を教えてもらい、本当に勉強になりました。そこから「フランス・レストラン・ウィーク」というイベントでデザートを担当させてもらったりと、新しい仕事にも繋がりましたね。 ーー今はヴィーガンスイーツを広める活動も積極的にされていますね。 ありがたいことに、そういうお仕事を頂くことが多いですね。日本だと「ヴィーガン」と名がつくだけで色眼鏡で見られることも多いですが、誤解されている気がしますね。 最近は食物アレルギーに悩んでいる人も本当に多いので、卵や乳製品を使わないヴィーガンスイーツの果たす役割は大きいと考えています。これからも、ヴィーガンスイーツをもっと広めていきたいですね。