【ラグビー】アシスト役からトライゲッターへ。村上有志[立教大/WTB]
岐阜県出身。小学1年時に関ラグビースクールで競技を始めた。 高校で地元から遠く離れた東福岡に通ったきっかけは、中学3年時に加入した「藤田塾」だ。 東福岡のOBである藤田慶和(三重H)の父・久和さんが塾長を務めるラグビースクールに週に1回、片道1時間半かけて名古屋まで通った。 「そこで東福岡の夏合宿にクリニックのような形で参加させていただいて、そこで声をかけてもらいました」 県外の高校に進学してラグビーを続ける選手は少なかったが、1学年上には炭竈柚斗(法大2年)が兵庫の報徳学園に通っていた。東福岡への進学は県内初だったという。 レギュラーに定着したのは3年時だ。同期で高校日本代表のFB隅田誠太郎(同志社大)からパスを教わり、課題を克服していた。 171センチ、81キロと小柄な体躯ながら、コンタクト強度が大きく変わる大学でもすぐさま活躍できたのは、高校時代に励んだウエートが大きかった。 FB隅田、WTB西浦岳優(早大)に、後輩のCTB/WTB深田衣咲を入れた4人で、朝やオフの日、練習後など、時間を見つけてはウエート場に足を運んだ。 「俺らでヒガシを強くしようと。スクワットとベンチプレスは特に頑張って、BKでは一番でした」 立教大に入学してからまもなくWTBに回った。佐藤侃太朗、天羽究平といった有力なCTBが揃っていた。 「はじめはCTBをやりたかったのですが、徐々にWTBにも慣れていくうちに、WTBの楽しさも知りました。それまではアシストが好きだったのですが、トライを取り切るのもいいなと」 自身のパフォーマンスに手応えを掴みつつ、チーム全体の可能性も感じている。 「強い相手にも通用する部分がかなり多くありました。特にディフェンス。毎日必ず練習していますし、BKは上手くコミュニケーションを取りながら、前に出るタイミングや駆け引きが良くなっていると思います」 勝負の後半戦に向け、楽しみなカードもある。最終節の青山学院大戦だ。 同期のFL松﨑天晴、FB井上晴生をはじめ、高校時代に切磋琢磨したかつての仲間が多い。 「一緒に戦ったチームメイトが対戦相手として戦えることは嬉しいですし、緊張もします。負けたくないです」 同校初の選手権出場へ、新たなトライゲッターに名乗りを上げる。