豪雪災害に苦しむ青森 “今季最強寒波”襲来も 連日の除雪で住民「もう疲れました」
多くの企業で仕事始めとなった6日、最大規模の豪雪災害となっている青森県では、雪の影響で道路が渋滞するなど、各地で混乱が起きました。 【画像】新年早々…住民の想いを阻む大量の雪「もう疲れました」
■苦しむ青森…市内は大渋滞
新年早々、宮下宗一郎知事が「最大規模の豪雪災害」と訴えるほどの大雪に見舞われた青森では…。 宮下知事 「災害だという認識のもと、自らの身を守ることを最優先に、県政の最優先事項として除排雪に取り組んでいきたい」 市が指定した雪捨て場には、大量の雪を乗せたトラックがひっきりなしに来る様子がうかがえます。 雪を捨てに来た人 「(Q.今年の冬が始まったばっかりですけど)これからどうなるんでしょう。もう疲れました。もういい加減にしてくださいという感じですね」 「(きょうは)2回目なんですけど、朝7時からやってる。もう道路が全然走れなくて、滑ったり」 「(Q.普段だと何分ぐらいで通れる?)普段は片道15分くらい。ずっと大回りしているので2時間くらいかかっています」 雪の影響で青森市内の道路では、渋滞が発生しました。片側2車線の道路は除雪された雪が積まれ、1車線ずつに。滑りやすく、道幅が狭くなっていたため、至る所で渋滞が起こっていました。 渋滞に巻き込まれた男性 「今までに見たことのないレベルで渋滞していたので。普段5分ぐらいで着くんですけども、今日は20分くらいかかった」 歩道も雪が壁のようにうず高く積まれバス停の看板もわずかに見えるほどです。道幅は大人1人分のスペースがあるだけです。
■仕事始めも終わらない雪かき
仕事始めのはずが雪かきに追われ、仕事にとりかかれない会社もありました。 東日本ライナー株式会社 三上亮人代表取締役 「(Q.これは会社の車?)そうです」 「(Q.(雪に)埋まってますね)全部で会社の車が5台あって、3台までは(掘り出して)。(これは)4台目です」 青森市内で道路の舗装などをする会社では、駐車場の雪かきに大忙し。会社の正面にある駐車スペースには、車の高さを超える巨大な雪の山があります。 三上代表取締役 「(Q.会社の中の雪かきはいつから?)朝7時くらいからです。まだこんな感じです」 さらに、社屋の裏にある駐車場は2メートルを超える雪で覆われ全く使えない状況に…。 三上代表取締役 「奥も本当は駐車場なんですけど」 重機などを使い除雪作業を進めますが、まだ先は長いといいます。 三上代表取締役 「(Q.いつまで除雪は続く?)1週間くらいはこんな感じです」 一戸建ての建築が進められる現場にも雪が降り積もり、工事を進めることができません。男性が仮設トイレの周辺にある雪を懸命に取り除きます。年明けの大雪で仮設トイレが雪に埋まり、朝からスコップで掘り出したといいます。 作業員 「もう災害級ですよね。本当に車も動けない状況ですし、除雪も入らない。入ったとしてもすぐ道路がまた積もって」 作業員の男性は「朝から雪捨て場と工事現場を何度も行き来した」といいます。 作業員 「(Q.気持ち的にはどうですか?)ここ終わったらすぐ家に帰って、家も雪かきしないといけない。朝も仕事出る前に雪かきして、仕事でも雪かきして、帰ってからも雪かきして、家の雪かきして…。これ(雪かき)が終わってスタートです」 なかには年始早々、有休を取り家族のために除雪を手伝う男性もいました。 妹 「お兄ちゃんに仕事を早退してきてもらって」 兄 「有給休暇」 妹 「お兄ちゃんが軽トラを持っているので、このトラックを。私も休みで明日から仕事なので。もう今日しかない。きょうはこの天気だし」 今夜以降今シーズン一番の寒波が来るため、一刻も早く除雪作業をする必要がありますが、住民たちは疲労困憊(こんぱい)です。 兄 「大変。(心が)折れちゃってる…」