【日本ハム】23年ドラ1細野晴希、プロ1勝へ肩の負担が少ない新フォームでリベンジだ
胸のひねりを意識してプロ1勝ひねり出す。日本ハムの23年ドラフト1位左腕、細野晴希投手(22)が今オフ、投球フォームの改良に着手した。投球時に胸部の旋回を意識して調整中。1年目の今季は、左肩の負傷もあり1軍登板2試合で未勝利に終わったが、体の使い方を改善し、肩への負担が少ない新フォームでリベンジの2年目に備える。 ◇ ◇ ◇ 自身の体を冷静に見つめなおし、飛躍の2年目につなげる。今季は前半戦で2試合登板も、7月に左肩を負傷し、後半戦は出番がなかった。悔しい1年にはなったが「体を見直すきっかけになった。もう1回、どこが悪いのかとか、何をすればいいのかを考える時間がすごくあった。そこに使えたっていうのは良かった」と前向きに捉えた。 負傷中に自身の投げ方をチェックし、原因を解明した。メディカルスタッフやトレーナーと話し合い「胸椎の回旋…(上体をひねる)可動域が少ないと、肩だけでの水平回転の角度が増えて負担がかかるということだった」。しっかり胸部をひねる意識を高め、負傷した左肩への負荷を和らげるのが、このオフ最大のテーマになる。 新たなフォームで、来季こそ勝利の喜びに浸る。6月18日、4万人を超える大観衆が集まった甲子園での阪神戦でデビュー。4回2死まで昨季日本一の阪神打線を完全投球で封じ込めた。「初めての圧。投球練習の時は静かだったんですけど、試合が始まって後ろから一気にブワって来て。テンション上がりました。こんなに敵がいるわ、と思って。ギャラリーが多ければ楽しいじゃないですか」。来季はお立ち台に立ち“好物”の大歓声を独り占めする。 肩の状態は良く、既にフェニックスリーグで実戦復帰し、試運転は済ませた。「(肩の)痛みはもうない。来年のキャンプに向けて1回休めて、ちょっとずつ上げていくという段階です」。最速158キロの“ロマン左腕”が、覚醒の25年を見据える。【永野高輔】