寒ブリ豊漁、シロエビ不漁「海底地すべりで数を減らしたか」専門家の分析 富山湾の異変
漁獲量の9割を占める2つの漁場が海底地すべりで崩壊したことが原因だったとわかってきました。 ■シロエビの不漁だけではない異変 富山湾の異変はほかにも―― 海の掃除屋ともいわれる体長1センチ前後のヨコエビが去年夏に大量発生しました。 近年では、1匹10万円超の高値がつくほどのブランド魚として人気の「万葉カレイ」もヨコエビにかかれば身が食べられ、骨だけの状態になってしまいます。 刺し網漁師 東海勝久さん 「今年に限ってはもうスタートからとれない。来年も再来年も今のような水揚げが乏しいという状況が続くようだとこのブランド自身が消えてしまう」 万葉カレイを狙う刺し網の漁場も地すべりが起きた庄川と小矢部川の河口近くにありました。 海底地すべりが起きた周辺でのヨコエビの大量発生について専門家は―― 広島大学 富川光 教授 「海底地すべりが起こることによって海の中の生き物はかなり数を減らしてる可能性があると思う。そういった生き物はおそらくヨコエビの競争相手として存在してたと思うが、海底の土砂崩れが起こることによって、もしこのヨコエビの競争相手が排除された形になってしまうと、そういった荒地のようなところに、真っ先に入って来られるのがヨコエビなので、急激にヨコエビが数を増やすということはありえる話かなと」 ■明るい兆しも 不漁が続いていたベニズワイガニ漁に明るい兆しが見えてきました。 去年12月、1日の漁で3隻あわせて約1500匹の水揚げがあり、地震前までの風景が戻ってきました。 地震から一年、ようやく聞こえてきた復興の音。 カニ漁師 塩谷久雄さん 「(来年は)期待したいね。こんであんなでかい地震なけんないいがやけどね」
チューリップテレビ
【関連記事】
- 「1歳の息子が車に閉じ込められた」炎天下の駐車場でとっさの判断 救助の男性が迷わずとった行動とは 富山・南砺市
- 「やりたいことを堂々と」顔面動静脈奇形・河除さん 劇団員としてマスクなしで初舞台「ハイスペックイケメンにしか見えなかった…」富山
- なぜ母親は13歳の娘に不倫相手との性行為を見せたのか「変な親心で…」児童福祉法違反などの罪に問われた母親が裁判で語ったこと 子供の性被害がなくならない
- 「いい加減止めないと大変なことになる」梅毒が10年で女性は23倍に…骨や臓器に“ゴムのような腫瘍”放置すれば死に至る場合も 富山県でも急増“偽装の達人”体内でゆっくりと進行
- 「生まれてきてよかった」難病・顔面動静脈奇形の河除静香さん 見た目の悩みを乗り越え“この顔だからこそできること”