上空5500メートルに氷点下36℃以下の寒気…7日夜から“嵐の使者”が南下【雪と雨のシミュレーション 3時間ごと10日まで】JPCZの強雪帯 北陸を指向…平地でも警報級大雪か
今週は7日夜から、西回りで強い寒気が流れ込み寒波到来となるでしょう。北陸上空にも今シーズンこれまでで一番強い寒気が流れ込み、木曜の9日頃を中心に広い範囲で警報級の大雪となるおそれがあります。強い寒気 “冬将軍” は11日頃まで居座る見込みで、JPCZの強雪帯は南北にうねりながらも北陸地方を指向するでしょう。北陸西部(3県)の平地でもこれまでと比較して格段に積雪が増える可能性があり、大雪への備えを今一度確認して下さい。 【写真を見る】上空5500メートルに氷点下36℃以下の寒気…7日夜から“嵐の使者”が南下【雪と雨のシミュレーション 3時間ごと10日まで】JPCZの強雪帯 北陸を指向…平地でも警報級大雪か 次の図は2024年11月1日から2025年1月5日までの累積降雪量平年比を多い順にグラフ化したものです。 日本気象協会 tenki.jpによりますと、1位の柏崎から7位の津南までは全て新潟県(北陸東部)の観測地点となり、8位の九頭竜を除いて12位の長岡まではほぼ新潟県となり上位を独占しています。 一方、北陸西部(三県)の平地を中心に降雪量が極端に少なく、富山で52%、新潟で29%、福井で15%、金沢で7%にとどまり、敦賀と小浜は0%となっています。 次に、12月単月を北陸全体でみると、平均気温は平年より低く、降水量は平年よりかなり多くなりましたが、降雪量はまさかの平年より少い階級となりました。 JPCZに伴う活発な雲域は北陸にかかりやすくなりましたが、上空約1500m付近の下層寒気が微妙に弱かった(高かった)ため、平地は雪ではなく雨になりやすくなったためと考えられます。JPCZが指向した日本海から北陸周辺は、上昇気流の活発な気圧の谷で、南から相対的な暖気が流れ込んで等温線は北側に凸となり、東日本である北陸は、北日本や西日本よりも下層寒気が相対的に高く、非常に微妙な温度の違いで北陸の平地では雨が降りやすくなったと考えられます。 ■JPCZの強雪帯が南北にうねりながら… 7日の夜以降、輪島上空約5500mには大雪の目安となる氷点下36度以下の強い寒気が南下するでしょう。下層寒気は相対的にやや高く、広範囲での降雪はなさそうですが、平地でも雨に霰が混じり、路面が白くなる所もありそうです。ただ、標高が100m、200mと高くなるにつれて、格段に雪が降りやすくなるでしょう。自動車を利用する際は路面状況の急変に注意して下さい。