寒ブリ豊漁、シロエビ不漁「海底地すべりで数を減らしたか」専門家の分析 富山湾の異変
1年を通して新鮮な魚介が味わえる富山湾は「天然のいけす」と呼ばれます。今シーズンは寒ブリが豊漁な一方、シロエビは深刻な不漁となっていて、能登半島地震による海底地すべりと関連があるのかどうかに注目されています。 【写真を見る】寒ブリ豊漁、シロエビ不漁「海底地すべりで数を減らしたか」専門家の分析 富山湾の異変 11シーズンぶりに水揚げ量が5万本を超えるなど、今シーズンの豊漁が続いている富山湾の冬の王者「寒ブリ」。 刺身やブリしゃぶは絶品で、富山県氷見市では県内外から訪れた観光客が富山の冬の味覚を食しています。 大阪府からの女性客 「すごく脂が乗っていておいしいです」 震災以降、行く末に暗い影を落としていた港町に再びにぎわいと元気を届けたのは寒ブリでした。 ■”富山湾の宝石”…記録的不漁 一方「富山湾の宝石」ともいわれるシロエビは記録的な不漁で、漁獲量は前年比の65%減、影響は深刻です。 シロエビ漁師 野口和宏さん 「ここまで取れないとなると、地震の影響というのも少なからずあるのかな」 きっときと市場 島﨑雅代さん 「以前はシロエビのメニューをご用意しておりましたが、いまはもう並んでおりません。シロエビを食べたいと思っていらっしゃっる方に、ご提供できないというのはとても残念です」 確保が難しくシロエビをふんだんにつかった人気のどんぶりは販売再開の見通しが立っていません。 不漁のあおりは加工品にも―― 新湊かまぼこ 柴達義 社長 「(シロエビの)身むきすらやれていない状況ですから、殻が出てこないという状況なので」 シロエビの殻からつくる加工品用の粉末も約2割減り、売上も減少したといいます。 新湊かまぼこ 柴達義 社長 「海産物を主体とした生業をさせてもらっているので、海がなかったら元々そういった生業自体が立ち行かない状態になるんだなっていうのをものすごく実感させられましたね。いち早く豊漁になって、私どもの加工業者も潤えるような、そういう状況になってもらえればと思います」 異変が続く富山湾で何が起きているのでしょうか?900メートルの深海で起きた異変をカメラがとらえました。
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