うちわで詐欺被害防げ! 郵便局と警察署が連携協定 ATMで手渡し水際阻止/兵庫・丹波篠山市
兵庫県丹波篠山市内の全18郵便局と篠山警察署が「特殊詐欺等の犯罪被害の防止に関する連携協定」を締結した。うちわを使って詐欺被害を“水際”で食い止める取り組みを始めるほか、篠山署が作成した啓発グッズを郵便局で積極的に配布、活用する。また、被害を未然に防ぐため、同署刑事生活安全課と緊密な連携を取る。締結期限は来年3月で、1年ごとの更新。 新たな独自の取り組みとして、ATM(現金自動預け払い機)で利用客が詐欺に遭っていると思われる電話のやりとりをしていることに局員が気づいた場合、話しかけづらいときには「その電話詐欺ではないですか?通話を切ってください」と書かれたうちわを差し出す。また、郵便局で啓発チラシを入れたポケットティッシュを常設したり、毎月の最終営業日を「強化啓発日」として利用客に啓発グッズを配布したりする。
篠山郵便局で行われた締結式では、武田政義・篠山郵便局長が「お客さまが被害に遭われないようしっかりと声かけし、何かあればすぐに篠山署に連絡したい」、山本隆美署長は「互いの職員間の連携意識を高め、実効性のある連携を進めたい」とあいさつした。 昨年の県内の特殊詐欺認定件数は過去最多の1224件で、被害額は約21億9000万円。今年上半期(1―6月)の認知件数は597件で、昨年同期比7件減だが、被害額は約2億円増の約9億円。篠山署管内では、今年上半期の認知件数はゼロだったが、8月に未遂を含めて3件あった。
丹波新聞社