南イタリア特集号だというのに 東京で留守番を命じられた編集者が 自腹を切って南伊を旅した一部始終
南伊の絶景の数々に感銘を受ける
えー、こちら、石廊崎(いろうざき)です。伊豆半島南端の、南伊豆町まで参りました。南伊、最高! 弊社の最寄りである麹町駅から、有楽町線、山手線、東海道新幹線、伊東線、伊豆急線、そして東海バスとさまざまな路線を乗り継いで、ここまでたどり着いた。 何しろ気まぐれなもので、突然、午前11時に南伊行きを思い立ったがゆえ、到着したのは15時過ぎ。最終のバスに鑑みた時間的な都合から、石廊崎での滞在時間は40分程度しかない。急ぎ足でこの景勝地を満喫する。 素晴らしい。本物の南イタリアにも負けない絶景を堪能した。Googleカレンダーに「在宅勤務」とか何とか適当なことを書きつけて平日の昼日中からやってきた甲斐があったというものだ。
楽しい思い出ばかりと思いきや……
せっかくなので、ついでに、伊豆半島東岸を南下し北上したここまでの道のりを、写真とともに振り返っておくとしよう。 東京への帰途、熱海での乗り換えの間に、俺がこよなく愛する五月みどりさんのタレントショップに立ち寄ることにした。恐らく、10年ぶりぐらいではないだろうか。 ……五月さんの店「ヴィーナス」は、クローズしていた。店内はもぬけの殻だった。残念だ。俺は、五月さんの著書に倣ってデコレートしたティッシュボックス(いつも持ち歩いている)から数枚を取り出し、とめどない涙を拭いつつ新幹線こだま号に飛び乗った。 なお、俺がいかに五月みどりさんのことを気にかけながら生きているかについては、弊サイトのバックナンバーである「芸能界のクイーン・オブ・ギフトこと あの熟女の魅力を徹底解剖します!」を熟読していただきたい。
南伊をさがせ! 南アもさがせ!
なお、南伊に幻想の南イタリアを求めるこの試みは、実のところ、俺のオリジナルではない。インスピレーションを与えた元ネタがある。 2010年に南アフリカ共和国にて開催されたサッカーワールドカップに合わせ、弊社こと文藝春秋が発行するスポーツ雑誌、Numberで短期連載が行われたコラム「日本の南アをさがせ」である。 日本の南アとして、南阿佐ヶ谷を探訪する。非常に秀逸なアイデアだ。 この記事を執筆したライターは、秦野邦彦。大学生時代の俺がペットホテルの夜勤のバイトとして働いていた時、同じシフトに入ったことから親しくなって以来、幾星霜を経た。深夜のフロントで二人声を合わせ(犬や猫が目を覚まさぬよう、カヒミ・カリィばりのウィスパーボイスで)、島津ゆたかの「ホテル」の替え歌「ペットホテル」を歌っていたことを懐かしく思い出す。 ♪あなたの小屋の電話番号が オスの名前で書いてある~ ♪あなたは芝の草を食っていた 奥で子犬の声がした~ ここで、この記事は、雑草を食する岡本信人さんに見事な回帰を果たす。もちろん、まったくの偶然だが。 ということで、次の南イタリア特集でも留守番を強いられたら、今度は三重県の南伊勢町を訪れる予定。ご期待ください! そして、その前に、まずはCREA Traveller最新号をご購入下さい! ヤング(やんぐ) 元CREA WEB編集長、現CREA Travellerスーパーバイザー。「CREA WEB編集室だより」が、5年の時を経て、形を変え復活しました。パスタをゆでるお湯が沸くまでの間など、手持ち無沙汰な時間にお読みいただけましたら幸甚です。
ヤング