台風で起こりうる4つのこと、どんな備えが必要?
モノが飛んできて窓ガラスが割れる。
台風が接近している予報があったらまず、戸建ての場合は雨戸を早めに閉めるのが鉄則。雨戸があることで、もし飛来物がぶつかっても損傷を最小限に抑えることができる。集合住宅では、ベランダに置いてあるものが飛んで窓ガラスに当たらないよう、片づけておくこと。自宅の窓に当たることはもちろん、それほど重いものでなくても強風により階下や道路に落ちて思わぬ被害をもたらす場合も。 「集合住宅は窓が強化ガラスであることが多く、尖ったものが当たるなど強い衝撃を受けると割れやすくなっています。車もサイドが強化ガラスになっているから、水没時に割って脱出することができる。シャッターがない窓には、飛散防止フィルムを貼るなどの対策を。とりあえずは窓のある部屋から離れるほうが安心でしょう」
どちらが正しい?
台風時の断水に備えて。 ⚪︎ お風呂に水をためておく。 × 飲料水はあるので特に水はためない。 台風一過、後片づけをするのに水が必要でも、断水が続くことも。 「そんなときに用意しておくといいのは、風呂の残り湯。地震では揺れで配管が壊れると水が漏れ出すので浴槽に水をためるのは×ですが、台風時は後片づけ用にたくさん水を使うのでおすすめです」 台風時に外の水位が低い。 ⚪︎ 避難所になるべく早く避難する。 × ちょっと様子を見てからにする。 避難は状況をきちんと観察しながら対処することが大切。 「水が徐々に上がる場合は腰まであっても避難できたり、逆に水流が激しいと踝(くるぶし)くらいで流されてしまうことも。水深が低くても流れが速い場合は、上階や近くの高い建物に避難させてもらうようにして」
国崎信江 さん くにざき・のぶえ 危機管理アドバイザー 危機管理教育研究所代表。防災スペシャリストとして活躍中。著書に『ぼくらの災害サバイバルBOOK』、監修に『大人も知らない? サバイバル防災事典』。
イラストレーション・太田マリコ 構成&文・中條裕子
『クロワッサン』1124号より
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