5万円チケットが即完売! 「浜崎あゆみ」はなぜ中国で人気があるのか
日本のトップアーチストのコンサートのチケット代は1万~1万5000円する。ところが、浜崎あゆみ(46)が中国のステージに立てば、高い席で5万円を超えるという。それでも発売数分で完売だ。往年の歌姫が、かの国で熱狂的な支持を受けている理由とは。 【写真10枚】今こんな感じなんだ…! 「浜崎あゆみ」現在の姿 ***
一番安い席でも2万円
2024年12月7日、中国・浙江省寧波市にあるオリンピックスポーツセンターには大勢の観衆が押しかけていた。センターステージにチャイナ服姿で現れた浜崎が、おもむろにアカペラで歌い始める。それを待っていたかのように、客席ではピンクのペンライトの海が揺れ出した。曲は「I am...」、02年に大ヒットした浜崎の同名アルバムのリードナンバーである。 日本からチケットを購入してコンサートに行ったDJの「はるたむ」さんによると、 「会場はほぼ満席で、私が買ったチケットは2580元。5万5000円ほどになります。かなりの値段ですが、一番安い席でも約2万円なので、思い切って彼女との距離が近い、最も高い席を選びました。日本と違って向こうでは写真撮影もOKですから」
中国人ファンは大興奮
「Rule」や「Dearest」などヒット曲が続き、彼女に合わせて観衆が合唱するシーンも。ayuコールを受けてアンコールも歌い、ラストの「MY ALL」では皆で踊りながらライブ終演となった。 「終わったあと、中国のお客さんから“私もずっとayuのファンだったの!”と声をかけられ、とても満足度が高かったです」(「はるたむ」さん) 浜崎が中国語を交えて歌をアレンジする場面もあったが、全盛期の国内公演をタイムマシンで戻って見ているようである。それにしても、中国のファンの熱の入りようはどうしたことか。
日本のチケットは1万円
浜崎が16年ぶりの中国ツアーをスタートさせたのは11月1日。上海、成都と続き寧波、広州と、いずれも熱烈な現地ファンが押しかけた。所属するエイベックスによると、もともとデビュー25周年のタイミングで中国公演を企画していたが、コロナ禍などで延び延びとなり、この時期のツアーになったのだという。 しかし、かつてトップ歌手だった浜崎も、日本での人気は落ちつつある。ここ10年近く、シングルチャートの上位に顔を出していない。私生活では2度の結婚・離婚が報じられた。5年前には自身への取材を元にした小説が発売されて話題になったものの、最近のコンサートのチケットは1万円ほどである。海の向こうでは、どんな層が5万円も払ってくれるのだろう。