町工場から万博へ...職人集団が挑む『空飛ぶトラック』が被災地を救う未来 そして1970年万博で脚光を浴びた『あの技術』のその後と今は? 2025年大阪・関西万博まで1年
さらに万博での実現を目指して大阪大学と共同で取り組んでいるのが、お湯につかっている間に心拍数や自律神経の状態などを計測するシステムです。 (大阪大学産業科学研究所 神吉輝夫准教授)「データを日々蓄積していけば、どういった潜在的な病気が含まれているとか、健康状態がどんどんとわかってくる」 来年の万博では、前回「サンヨー館」のコンパニオンだった人たちが、新しい人間洗濯機をPRするイベントも計画されています。当時のコンパニオンで現在76歳の瀧川京子さんは次のように話します。 (瀧川京子さん)「もうね、胸が熱くなってね。あれがこんなに進化するんだと。当時のメンバーが『なまはげ会』っていうんですけれど、絶対みんなで行こうねと」 (青山恭明会長)「これ、やってもらわないとあきませんから」 (瀧川京子さん)「足腰鍛えて手も鍛えて笑」
大阪の町工場も万博に出展へ
夢の技術が目白押しの万博に、大阪の町工場も出展します。大阪市港区の「ガレージミナト」は、周辺の町工場が集まって共同研究を行う拠点で、これまで様々な製品を生み出してきました。 (ガレージミナトを運営する成光精密 高満洋徳社長)「これはSAKUGOEっていう商品なんですけど」 野球の打撃練習に使う「SAKUGOE」という器具。野球関係者からの相談で開発したところ、地元の少年野球チームや強豪校が次々と導入して、大ヒットとなりました。 (高満洋徳社長)「今までの製品は、ボールをこの器具に置いて打つんですけれど、例えばボールの下を打つと器具が倒れちゃうので生産性が悪い。練習で一回一回戻さないとだめ。でもこれはボールを打ったら戻るので練習が続けられる。板金屋さんが土台を作りました。鎖とか溶接部分は溶接が得意な会社。ゴム加工するところはゴム加工屋さんにお願いして。連携によって価値を高めていく」
職人集団が取り組む『空飛ぶトラック』
そんな職人集団が来年の万博で取り組むのが、今までにない『飛行船』です。ヘリコプターなどに代わる未来の輸送手段として有効だと考えたのです。 従来の飛行船は、下降する際にプロペラなどを使う必要があり、垂直に降りることができません。しかし、この飛行船は、内部のヘリウムガスを圧縮することで浮力を調整して、上下することができます。実現すれば道がない場所でも一度に大量のものを運ぶことが可能で、木材や被災地への支援物資の運搬などが想定されています。 (高満洋徳社長)「長時間滞空できて、なおかつ物が運べる、『空飛ぶトラック』。世界中の課題を理解した上で、僕たちが知恵を出していくっていう、そういうことをやりたい」
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