2000年から2024年で、「夏の平均気温」はどれだけ上がりましたか? 来年以降「エアコン代」は出し惜しみしない方がよいでしょうか…。
毎年上がり続ける気温に耐えられず、エアコンをフル回転させている家庭は多いでしょう。気温が扇風機で耐えられるレベルを超えている以上、エアコンは欠かせない存在です。しかし、世間一般には「エアコンの電気代は高い」とされています。 そのため、エアコンの使用を極力抑えるべきか、あるいはエアコンにかかる電気代を出し惜しみせずに快適さを優先するべきか、悩むこともあるでしょう。今回は、2000年から2024年の間で夏の平均気温がどれほど上がったのか、エアコンを上手に使って節約する方法について解説します。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
2000年から2024年までに夏の気温はどれくらい変わった?
気象庁のデータによると、東京都における8月の平均気温は2000年が28.3度、29.4度でした。この数値は2010年8月の29.6度に次いで高く、7月の平均気温は2023年、2024年と過去最高気温を記録しています。極端に気温が上がっているわけではありませんが、少しずつ上昇していることが分かります。 2024年には三重県桑名市と栃木県佐野市で平均気温40度を超えました。なお、観測史上最高の平均気温は、2020年8月17日の静岡県浜松市の41.1度です。 ■100年前はもっと低かった 100年前の1924年は、東京の8月の平均気温は26.2度でした。2024年の29.6度と比較すると、3.4度も違います。なお、東京の平均気温は1993年8月の24.8度を最後に、同月比で26.0度を下回った年は一度もありません。一方で、100年前の平均気温は25度台の年が多く、ここ100年で平均気温が上がっているのは間違いないでしょう。
平均気温が上がり続けている原因
平均気温が上昇している原因は「地球温暖化現象」であることが世間一般の認識ですが、その影響はわずか0.2度だそうです。気温の上昇に関わっている要因はほかにもあるというのが通説です。主な要因として、以下の2点が挙げられます。 ■自然変動 気圧配置の変化と大気の流れにより、平均気温が上昇しているといわれています。地球全体には常に熱い空気と冷たい空気が流れに沿って変化しており、年平均でプラスマイナス2度程度変化してもおかしくないそうです。 ■都市化 ここ数十年で全国的にコンクリートやアスファルトの割合が増えており、地表の温度が上昇するヒートアイランド現象が発生していることも平均気温上昇の要因です。 水田の減少や建物が乱立することで、1度程度気温が上昇することもあるそうです。都市部では夜間の気温が下がりにくくなり、日中だけでなく夜間もエアコンが必要になるケースが増えています。