不便です! 壊れます! お金もかかります! それでも「旧いクルマ」の虜になる理由
クラシックカーの魅力はどこにあるのか
人それぞれ、その日次第で体調が変わるように、クルマだって昨日までは何でもなかったのに突然調子が悪くなったりしても何ら不思議ではありません。それが古いクルマであればなおさら……。 【画像】吸気音に萌えるキャブレターの画像を見る 快適装備が満載の現代のクルマを好む人たちからすれば理解不能、とても真似できない(したくない)と思っているはず。 手がかかる。不便だからこそ愛おしい? 興味がない人からすれば「どうしてわざわざ?」と思わず問いただしたくなる、一部のクルマ好きが古くて壊れるクルマを愛する理由をまとめてみました。もし、共感できる点があるとすれば、古いクルマに乗ったらシアワセなカーライフが送れるかも!?
●ワイヤースロットル
現代のクルマは電子スロットルがあたりまえの時代。アクセルペダルを踏み込んだ量に対してコンピューターが「これくらい加速すれば(燃料を送り込めば)いいんでしょ?」と、判断・調整してくれます。その反面、ワイヤースロットル式は、読んで字のとおり、ドライバーがアクセルペダルを踏み込み、直結されているワイヤーが加速の度合いを調整するアナログタイプ。 電子スロットルだと、アクセルペダルを踏み込んだときの手応えはあくまでも擬似的なもの。ワイヤースロットル式の場合、ワイヤーの手応えを感じながら加速する量を調整するのが堪えられないわけです。
●キャブレター
燃料を噴射し、混合気を作る頭脳ともいえる燃料噴射システム。現代のクルマであればいうまでもなくインジェクションが主流。というより、キャブレター方式を採用しているクルマ自体、まず聞かなくなりました。そういえば1980年代あたりはトヨタでいうEFI、日産やマツダ、スバルはEGI、ホンダのPGM-FIなど、車体に電子制御式燃料噴射システムであることをアピールしている時代もありましたね。 コンピュータが燃料の噴射量を自動的に調整してくれるインジェクションに対して、キャブレターは吸気によって発生する負圧を利用して燃料を噴射する機械式。そのため、季節や高度によって調整する必要があります。 この手間や絶妙な「キャブセッティング」を探ることがキャブレターの醍醐味であり、何モノにも代えがたい「味」でもあります。また、キャブレター車特有の吸気音に萌えるマニアも少なくありません。