不便です! 壊れます! お金もかかります! それでも「旧いクルマ」の虜になる理由
●まとめ:メーカーやお国柄などの個性が強いことも魅力
かっちりとした質感と手応え。工業製品であることを実感できるドイツ車、機械というより、どこか血が通った生き物のような気配を感じさせるイタリア車、派手さはないけれど、ある種の気高さを感じさせるイギリス車、どことなく牧歌的な肌触りの良さを感じるフランス車。そして、否が応でも昭和という時代を思い起こさせてくれる日本車。古いクルマであればあるほど、お国柄やメーカーなどの個性・味が色濃く出ているように感じます。 それはまさに電子制御や空力、時代の要請による安全装備など……。あらゆる添加物が混入していない、天然素材だからこそ味わえる世界ともいえそうです。ただ、純度の高さの代償として、安全性や環境面への配慮が現代の基準に達していないことも事実です。そのあたりを踏まえつつ、現代のクルマとは異なる接し方、扱い方を意識する必要がありそうです。
松村 透