メールに時間がかかる社員に必要な、やり取りを「1往復半」で終わらせる意識
【相手に意図が伝わる②】返信がない場合の対処法 仕事ができる人は、メールを送信した後も、相手に過度な期待はしません。これは決して冷たい考えではなく、人間なのだから、間違えるかもしれない、忘れるかもしれない、抜け漏れがあるかもしれない、それも当然だと考えているのです。 だからこそ、相手から返事がないからといって「返信がありません」「なぜ返信しないのですか」とストレートに伝えたりはしません。そもそも相手を責めるようなことではないし、そんなことをしても、関係を悪化させるだけです。 では、どうすれば良いかというと、相手とチャットやメールでやりとりをする間柄なら、「○○の件についても、よろしくお願いいたします」のように、他の用件のついでに相手に確認するのです。 また、相手が外部の人や上司で、メールでやりとりをする場合は、「先のメールで、ご不明な点はありませんか」「こちらでお手伝いできることは何かありませんか」など、気遣いのフレーズを使いながら、メールの存在をさりげなく伝えます。 ただ、どの場合でも、今のタイミングなら十分間に合うという段階で、余裕を持って確認することが大事です。
【信頼を勝ち取る①】曖昧な言い回しを避ける 社内などの見知った人同士であれば、以心伝心で互いの心が通じ合う部分も多いため、メールで「あれは、どうなっている?」というような曖昧な問いかけであっても、明確な回答がもらえたりします。 例えば、「なるべく早くお願いします」「できるだけ早く対応してください」などの期限を示す言葉でも、社内であれば期限のイメージが共有できているので「承知しました」と答え、その後も何事もなく、仕事を進められるでしょう。相手から催促されることもなければ、遅くて気分を害することもありません。 しかし、これが許されるのは感覚が近い人同士の場合のみです。仕事に慣れていない若手社員がやると、トラブルのもとになります。 例えば、「後ほどお電話します」と16時頃に届いたメールに書いてあって、相手から電話があったのが翌日の9時半だったとしたら、あなたはどう感じるでしょうか。当日のうちに電話が来るかと思っていたのに、翌日だったのですから、「忘れていたのかな」「忙しかったのかな」「後回しにされたのかな」と、相手の対応にひっかかりを感じるのではないでしょうか。 受け手が理解した言葉の意味と実際の対応が異なると、そこに違和感を覚えるのは当たり前です。これが続くと、不信感につながります。仕事に対しての信頼も失われてしまうでしょう。 こうした場合、互いに違う人間なのですから、わかり合うためには、曖昧な言葉より厳密な表現をとり入れたほうがスムーズです。 ただし、厳密な言葉を使いすぎるのも考えものです。いつも時間や期限に追われながら仕事をしなければならなくなりますし、相手にプレッシャーをかけ過ぎてしまうかもしれません。 時と場合によって、曖昧な言葉、やや厳密な言葉、厳密な言葉、それぞれを使い分けさせましょう。