こども食堂が101カ所に 2年で2倍以上、全小学校区目指す、和歌山県
和歌山県は24日、設置を推進している「こども食堂」が同日時点で101カ所になったと発表した。2022年12月は46カ所だったが、2年で2倍以上に増えた。県は県内236小学校区に、各1カ所以上の設置を目指していて、岸本周平知事は残り2年の任期中に実現させたい考えを示した。 【「子ども食堂に協力を」 持続的運営へ支援団体が設立、和歌山の記事はこちら】 こども食堂の設置推進は岸本知事の選挙公約の一つ。県は16年度から開設費用の最大50%を補助していたが、23年7月に補助率を100%(上限あり)に引き上げるなど支援を拡充。周知啓発も強化していた。このことなどから、22年12月は46カ所だったのが、23年3月に50カ所、24年3月に71カ所と増え、12月にはさらに30カ所増加した。1年間の増加率は、全国でもトップクラスという。 県内全小学校区のうち、こども食堂があるのは24日現在で3割の73校区。印南町以南の市町村の状況は、田辺市=25校区中5校区(8カ所)▽白浜町=9校区中1校区(2カ所)▽上富田町=5校区中2校区(2カ所)▽すさみ町=1校区中1校区(2カ所)▽新宮市=5校区中4校区(7カ所)。みなべ町と串本町、太地町には1カ所ずつあり、印南町、古座川町、那智勝浦町、北山村では未設置となっている。 こども食堂は無料や低額で利用できる食堂で、子どもの居場所や、多世代交流の拠点となる場。食材の入手などに課題があるが、今年4月に「こども食堂応援ネットワーク」(事務局=県社会福祉協議会)が設立。個人や企業、団体から支援を募り、子ども食堂につなぐ取り組みを進めている。
紀伊民報