不振のハリー・ケインに対して高まる批判の声 「今の彼には荷が重すぎる」
今大会では2ゴールを記録
MFジュード・ベリンガム(レアル・マドリード)やMFフィル・フォーデン(マンチェスター・シティ)ら豊富なタレントを擁し、EURO2024では優勝候補の筆頭と目されていたイングランドの調子がなかなか上がらない。準々決勝進出こそ果たしたものの、スロバキアとの決勝トーナメント1回戦では後半終了間際まで1点ビハインドという苦しい試合展開で敗退寸前まで追い込まれるなど、期待通りの強さを見せているとは言えない。 イングランドが粘るスロバキアを破ってベスト8進出! こうした中、エースストライカーのFWハリー・ケイン(バイエルン・ミュンヘン)には厳しい目が向けられている。同選手は今大会では2ゴールを決めているが、今季のブンデスリーガで36ゴールを決めた姿と比べれば影が薄いといったイングランドメディアからの批判の声は日増しに高まっている。 現役時代はリヴァプールやバイエルンで活躍したドイツ人解説者のディトマール・ハマン氏もケインは本調子ではないと見ている。同氏はドイツ紙『Bild』の取材に対して、今大会のケインについて以下のように語った。 「彼は『何も問題はない』と会見で語っていたが、ピッチ上であらゆることが彼にとって物凄いスピードで過ぎ去って行っているように見える。バイエルンの関係者でもある私は、イングランドの試合を観戦するといつも試合後に冷や汗をかいている。何故ならケインにはまだ3年もバイエルンとの契約が残っているからだ。今大会のようなレベルの試合は、今の彼には荷が重すぎる。主将なのにゴールから3mの距離でボールを押し込む形で2回ゴールを決めただけというのは成果として少なぎる」 ケインは、今季終盤に背中を負傷し、一時は今大会への出場が危ぶまれるような状態で代表チームに合流した。そのため、同選手のコンディションが本来の状態にないことは明らかだ。しかし、それを考慮してもケインのパフォーマンスには物足りなさを感じるというのがハマン氏の指摘のようだ。
構成/ザ・ワールド編集部