台湾・屏東の旧郵便局で修復始まる 日本統治時代に建設 地域の発展の歴史伝える
(屏東中央社)日本統治時代に建設された南部・屏東県里港郷の旧郵便局が修復されることになり、起工式が18日、現地で開かれた。県は修復を通じ、人々に地域の発展の歴史を知ってほしいとしている。 建物は1930年代後半に郵便局と電信局の出張所として建てられ、戦後の79年まで使用された。同県文化資産保護所によれば、一部で増築や改築が行われたものの、外観や内部の大部分は原形をとどめており、当時の繊細な建築技術を確認できるという。 起工式に出席した周春米(しゅうしゅんまい)屏東県長は、建物は地域の日本統治時代における郵便・電信事業の発展の歴史を示しており、建築や文化的な価値が大きいと言及。県は2015年に建物を歴史建築に指定し、その後文化部(文化省)から3千万台湾元(約1億5千万円)以上の修復に関する予算を獲得したと説明した。 修復完了は来年末以降を予定している。県は展示スペースや飲食店としての活用を計画している。 (李卉婷/編集:田中宏樹)