SpecialThanksが語る、パンクなアルバムを作った理由、フルアルバムとCDへのこだわり
パンクをアルバムのテーマにおいたのが最初
─今回ニューアルバムを作るにあたって、テーマやコンセプトは決めていました? よしだ:「パンクなアルバムを作りたい」というのがありましたね。というのもSpecialThanksがデビューしたのは、彼女が高校生の頃だったんですよ。当時メロディックパンクのシーンが盛り上がってる時に、スペサンも同じジャンルのバンドとしてデビューをして。今スペサンを知ってる人からしたら、そのイメージがめっちゃ強い。そこから今までの間に、いろんな曲を作っていて。良くも悪くも方向がブレてるじゃないけど、いろんな方向に行っちゃってて。それと同時に、当時のシーンが盛り上がりすぎたからなのかわかんないけど、その時はバンドの知名度が一番あった。そこから下火のようになってきた中で、やっぱりあの当時のイメージに近いものを作った時に、周りがどういう反応をするのか見てみたいのがあって。それでパンクをアルバムのテーマにおいたのが最初だよね? Misaki:そうだね。このバンド名で続けていくんだったら、もうパンクロックをやっていく方がいいんじゃないかなって話し合いで決まりました。 ─アルバム名『PUNK RECORDS』の由来は? Misaki:CDが売れないと言われてる時代ですけど、やっぱり私たちはCDが好きだから出したい気持ちがあって。自分たちのアルバムで言うと、2020年に『SUNCTUARY』を全国流通で出した後は、4年ぐらい通販サイトとかサブスク配信オンリーでやっていたんですけど、でもやっぱりCDを出したくて。あえて出すから「RECORDS」を入れたら面白いかなって。 ─元々はミニアルバムで出す予定だったんですよね? Misaki:そうなんです。デビュー作(『SEVEN COLORS』)が7曲入りだったので、再スタートの気持ちで同じ7曲入りのミニアルバムを出そうかなって話していたんですけど、よしだが「絶対にフルアルバムで!」って譲らなかった。 よしだ:4年越しに出す新譜がミニアルバムって、自分がリスナーだったらあんまりときめかない。やっぱりどかーんと出してほしいのがあるから、絶対にフルアルバムがいいと思ったんですよね。俺はHi-STANDARDがめっちゃ好きなんですけど、ハイスタがに2017年に『THE GIFT』を出した時に、ベースの難波(章浩)さんとギターの(横山)健さんが「ミニアルバム出そうよ」と言ったけど、ドラムのツネさん(恒岡章)が「いや、今回は絶対にフルアルバムだ」と言った話を思い出して。もしかしたら、そういう感覚に近いのかもしれない。フルアルバムを出す意味、みたいな考えは何かあったんだと思う。 Misaki:それこそハイスタの『MAKING THE ROAD』とGREEN DAYの『Dookie』を足して2で割ったようなアルバムにしよう、みたいな話はずっとしてました。 ─『PUNK RECORDS』が完成した時、よしださんが「めちゃくちいいアルバムなんで!」と方方で言ってたっていう。 Misaki:ハハハハ! いろんな人に言いまくってますね。 よしだ:え? どこからその話を聞きました? ─YouTubeのライブ配信もそうですし、会員限定のラジオでも言ってましたよ。 よしだ:あー、なるほどね! うわ、めちゃくちゃ嬉しい。本当に多方面で言いまくってますね。「マジで最高なんで!」って。 Misaki:「これに賭けてる」と言ってね。 よしだ:これで何も変わらなかったら、もう終わりだ!って。 Misaki:「もう辞める!」とかも言っちゃって。 ─確かに、前半3曲からかっこいい流れですよね。 Misaki:ありがとうございます!