「なぜか相手に話が伝わらない人」の悪いクセ あいまいな表現を排除すればグッと伝わる
あなたの周りに、わかりにくい説明をする人はいませんか? 懸命に話しているのに、いまいち伝わらなかったり、情報が間違って伝わってしまいがちな人には、話し方に「相手を混乱させる悪いクセ」がついていることがあります。本稿では、『賢い人のとにかく伝わる説明100式』より、一部抜粋・再構成のうえ、どうすれば「伝わる説明」になるのか、ポイントをご紹介します。 【表を見る】数字のたとえに使える主な事例 ■語順であいまいさを排除する いきなりですが、 「眼鏡をかけた子どもを連れている女性」
と聞いて、あなたはどちらの光景を思い浮かべますか? 眼鏡をかけているのは子どもなのか、それとも女性なのか、どちらの意味にも受け取ることができます。でも、おそらく多くの人は眼鏡をかけているのは子どもだと受け取るでしょう。 私たちは多くの場合、修飾語はすぐ後ろの言葉にかかると解釈しています。 ですから、「眼鏡をかけた」という修飾語が、直後にある「子ども」にかかっていると解釈してしまうのです。 もし眼鏡をかけているのが女性だとしたら、「修飾語は直後にある言葉にかかる」という点を意識して、次のように語順を変えるときちんと伝わります。
「子どもを連れている眼鏡をかけた女性」 このように、語順を変えるだけで正しく意味が伝わる説明になるのです。 こんなこともありました。ある日、夕方のニュースを見ていたときのことです。 「およそ20キロのフグ15匹を桶に入れて、神宮に奉納した」と聞いて、私は一瞬「巨大なフグ」を想像してしまいました。 20キロもするようなフグなんて、この世の中にはいないので、「15匹分で20キロなのだな」とすぐにわかりましたが、なんとも心を惑わされるニュースでした。
「およそ20キロのフグ15匹」は「およそ20キロのフグ」+「15匹」とも読み取れるし、「およそ20キロの」+「フグ15匹」とも読み取れます。つまり、複数の意味に解釈することができる「あいまいさ」があるのです。 この場合も、誤解なく伝えるには、語順をこのように変えればいいのです。 「フグ15匹およそ20キロを桶に入れて、神宮に奉納した」 これならスッキリと意味が伝わります。 ■サイズ感は皆がよく知っているもので伝える