北欧インテリアをこなれさせるには?ちょっとの手間で見違える簡単スタイリング術をプロが教えます
3.飾るものにはストーリーをつくる
「窓辺や棚にものを飾るときは、何かストーリーをつくってあげると飾りやすいです。これは、おもちゃの鳥があったので、卵っぽい石を置いてアートとして表現してみました」(黒田さん) 想像力を膨らませて自分好みのアートを飾れば、窓辺や棚の隅などのちょっとしたスペースがお気に入りのギャラリーに変身。旅した思い出の品をこのように飾ってみると素敵ですね。
4.同じテイストばかりで揃えすぎない
「まず直感的に好きなものに出合ったら入手。一緒に飾りたいものの色やテイストを合わせれば無難ですが、同じテイストばかりで揃えすぎないのも重要なポイント。少しだけはずして、違うテイストのものを混ぜるとよいです。8:2くらいがベスト」(黒田さん) 北欧の食器類にいくつかブロカントテイストのものを合わせたり、北欧の家具にイタリアのものを合わせたり、ベースのスタイルを決めて8:2くらいの割合でほかのアイテムを組み合わせましょう。5:5だとまとまりがなくなってしまうそう。黒田さんの棚にも、北欧旅行の際に購入したという小瓶や、北欧ヴィンテージの器と共に日本の作家による器も並べられていす。
5.見立てる技を使う
「すでにもっている雑貨や食器なども“見立てて使いこなす”ことが大切。花器を食器にしたり、食器を花器にしたりと、形が似ているものを違う用途で自由に使用するとよいです。これは本来灰皿なのですが、たばこを置く溝が水切りの溝として便利で、ソープディッシュとして使用しています」(黒田さん) 用途を限定してものを探すとなかなか好みのデザインに巡り合えませんが、「これはあれに使えるかも?」とひらめいたら、まずは試しに使用してみましょう。
6.棚にものを飾るときは音楽のように
「ついつい棚にはものを詰め込みがちですが、置きすぎないように調整しましょう。音楽を奏でるように小休止をとりながらリズム感よく並べるとよいですね。 例えばワルツのように、ズンチャッチャ、と休符をつくるように置いてみる。ときにドンドーンと重厚感あるものをワルツの軽快さのなかに混ぜるなど、バランスを考えて配置してみてください」 (黒田さん) ポイントは“余白”。メリハリをつけてお気に入りのものを置いていきましょう。なにも飾らない場所をつくることも大切。また、洋書や雑誌などのかさばる紙類は平積みにするのではなく立てるほうが嵩が減って見えるそうです。
部屋のディスプレイがどうも決まらない…と思っている人は、ぜひ黒田さんが教えてくれた秘訣を試してみてください。 ものの選び方や飾り方を少し変えるだけで、部屋が見違えるようにコーディネートされて見えるはずです。 黒田美津子/インテリアスタイリスト。Laboratoryy代表。『Hanako』(マガジンハウス)創刊時より編集に参加。 以後、デザイン・インテリア記事の編集、執筆、スタイリングを担当。現在は商業施設や美術館のスタイリングやVMDまで多岐に活躍。