ルクレール、記者会見での悪態で罰金処分。フェルスタッペンと同様の社会奉仕活動は免れる
F1メキシコシティGPで3位となったルクレールはFIA記者会見でFワードを使用したとして、1万ユーロ(約165万円)の罰金を科せられた。そのうち半分は執行猶予つきとなっている。 【リザルト】F1第21戦サンパウロGP:スプリント予選結果 レース終盤まで2番手を走っていたルクレールは、62周目に最終コーナーでコースオフ。2位を失うことになった。最終コーナーで挙動を乱した際の心境について、次のように語った際、取り締まりが強化されている暴言が飛び出した。 「一度オーバーステアが出て、それから回復した後に今度は逆のオーバーステアがあって、その時は『F***』っていう感じだった」 しかしすぐにルクレールは自身の失敗に気づき、発言を謝罪した。FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長が最近、暴言に対する取り締まりを強化していることを考えると、彼は自分の言葉のチョイスが問題になるかもしれないと気づいたのだ。実際レッドブルのマックス・フェルスタッペンがシンガポールGPで悪態をついたことで、社会奉仕活動の罰則が科せられている。 「ああ、ごめん! いやあ、マックスと同じにはなりたくないよ」とルクレールは当時発言を謝罪していた。 ルクレールの一件は、翌週のサンパウロGP金曜日の夜に調査され、FIAのスチュワードはフェラーリドライバーに1万ユーロ(約165万円)の罰金を科すことを決定。そのうち5000ユーロは執行猶予となっており、今後12ヵ月で同様の違反がなければ免除される。 スチュワードは、ルクレールがすぐに謝罪したことが処分を軽減する要因であり、ルクレールの違反はシンガポールでのフェルスタッペンの悪態と同じレベルではないと主張した。 スチュワードはメキシコで行なわれたレース後の記者会見の記録を確認し、16号車のドライバーであるルクレールが、レース終盤に最終コーナーの出口でマシンをコントロールするために争っていた重要な瞬間に関連して、「自分自身に何を言ったのか」というやや誘導的な質問に対して言葉を使ったと判断した。 「返答する形で、ルクレールは粗暴な言葉を使った。ルクレールはすぐに自分の間違いに気づき、謝罪した。このような言葉は放送にはふさわしくないと考えられる」 「これは国際競技規則第20条に定義される”違法行為(misconduct)”であり、第12.2.1.k条の違反である。スチュワードは、この言葉が誰かや、どのグループにも向けられたものではなく、ルクレールがすぐに謝罪したことを指摘した」 「ヒアリングの中でルクレールは、一瞬の判断の欠如を悔やみ、スポーツにおけるロールモデルとしての責任を理解していると述べた。スチュワードは、ルクレールがすぐに謝罪したことを緩和要因として考慮した」 「スチュワードは、ドライバーの反省の態度に注目しながらも、違反が発生し、ペナルティが正当化されると結論づけた。スチュワードは、今回の違反が直近のケースと同じレベルに達しているとは考えておらず、1万ユーロの罰金と12ヵ月以内に再び違反がない限り、5000ユーロの執行猶予を科すことを選択した」 そのため、社会奉仕活動を命じられたドライバーはフェルスタッペン唯一人のままとなっている。フェルスタッペンは2018年ブラジルGPのパルクフェルメでエステバン・オコンを突き飛ばしたとしてペナルティを科され、2019年にマラケシュで開催されたフォーミュラEでオブザーバーとしてスチュワードに加わり、スチュワードの仕事ぶりについて理解を深めていた。その後、フェルスタッペンは社会奉仕活動の一環としてFIAの国際スチュワードプログラムの会合にも参加している。
Filip Cleeren