TikTok Shopでの「最初の30日間は気を引き締めて」。バグが多く不透明なプラットフォームに対するブランドの声
プラグアンドプレイではない
TikTok Shopに参入するがいなや、ほとんどのブランドや売り手は問題に遭遇する。売り手は承認を受けるためにまず登録申請書を記入し、身元検証が行われる。その後、Shopify(ショッピファイ)、ビッグコマース(BigCommerce)、同様のほかのプラットフォームのどれを使用しているかにかかわらず、eコマースストアを統合して、在庫・注文・販売のデータを同期できる。また、出荷・フルフィルメントのプラットフォームを統合することもできる。 「正直なところ、TikTok Shopを立ち上げようとしたクライアントは、現在運営中か、これから立ち上げて運営しようとしているかにかかわらず、誰もが何らかの問題を抱えている」と語るのは、エージェンシーのデジショップガール・メディア(Digishopgirl Media)の創業者であるカティヤ・コンスタンティン氏だ。同氏は自分の顧客のうち9社ほどが商品の同期や注文のフルフィルメント方法などの業務をTikTok Shopと完全に統合しているが、別の約5社は統合を機能させるのにいまだに苦労しているという。「問題は異なっており、同じものはないので、(TikTok Shopは)使い始めるのに簡単な製品ではない」と話す。 コンスタンティン氏によると、問題の一部はShopifyなどほかのプラットフォームに比べて設定プロセスに手動の部分が多い点だという。「ほかのプラットフォームのプログラムはどれもプラグアンドプレイで、トラブルシューティングのために誰かとやりとりする必要はなかった」と彼女は話す。 TikTokのさまざまなバグは、特に中小企業にとって、ある程度の参入障壁になっている。ゴーストエージェンシーの共同創業者兼共同CEOのニコール・レヒトシェイド氏は、「異なるエージェンシー5社と協働しようとしたが、TikTok Shopポータルのセルフサービス機能であるべきの機能についてサポートが受けられなかったブランドから、当社はアプローチされている」と話す。TikTok Shopの専任アカウントマネージャーやTikTok Shopの問題を解決してくれるパートナーエージェンシーを持たないブランドは、ほかのブランドよりも問題解決に苦労するかもしれないと、同氏は言う。 また、問題の解決にかかる時間は大幅に異なる。 ワイズラボ(Wyze Labs)のソーシャルコマース責任者、ジミー・ハッデン氏は「ブランドやブランドのアカウントマネージャーをサポートする意欲があまりないカスタマーサービスエージェントに対して懸命に申し立てなければならない。アカウントマネージャーがいることを望むが。その場合、プロセスには数日から数週間かかるかもしれない」と語る。 TikTokとの関係を損なわないために匿名を条件に、あるエージェンシー幹部は米モダンリテールに次のように語った。「本当にアカウントマネージャー次第だ。私には素晴らしいアカウントマネージャーが何人もいるが、12月以来連絡をしてきていないマネージャーも数人いる」。