大規模防災訓練、12月に2件実施 志摩や鈴鹿などで、三重県知事定例会見
一見勝之三重県知事は27日の定例記者会見で、来月中に2つの防災訓練を県内で実施すると発表した。いずれも能登半島地震の教訓を踏まえた内容とし、県内外から1000人超が参加する大規模な訓練となる見込み。 県によると、来月8日に志摩市立旧国府小(同市阿児町)を主会場に開く「総合防災訓練」は、南海トラフ地震の発生を想定して実施。64機関から約4900人が参加する。 朝市通り(石川県輪島市)の火災を踏まえ、県の防災ヘリによる空中消火を行う。ドローンで孤立地域に衛星電話を届ける訓練も実施。住民らは津波避難タワーへの避難手順を確認する。 来月21、22の両日には、中部ブロック7県による緊急消防援助隊の訓練を鈴鹿サーキット(鈴鹿市稲生町)などで実施。県内開催は9年ぶり。75機関から約1500人が参加する。 能登半島地震での対応を踏まえ、大勢の入院患者を転院させる手順を確認する。倒壊した建物や土砂災害の現場から被災者を救出する訓練や、コンビナート火災を想定した訓練も実施する。 一見知事は会見で「発生が想定される南海トラフ地震に備え、常に訓練をしておく必要がある。大規模火災や孤立集落が発生した場合、どう命を守るのかを訓練を通じて考えたい」と述べた。