ランウエイがますます化粧品の発表の場に 高い費用対効果を生むか?
注意すべきはファッションとのバランス
ブランディングエージェンシーのフューチュラコレクティブのマドンナ・バジャー(Madonna Badger)創業者兼最高クリエイティブ責任者は、「こうしたマーケティング戦略はエキサイティングで、ローンチ時に大いに盛り上がる。だが、注意しなくてはならないのは“バズ”を起こすために行うのではなく、ビューティも含めてデザイナーの“ビジョン”を伝えることだ」と指摘する。フレグランスやビューティにフォーカスし過ぎることにより、ファッション自体への関心を奪ってしまう可能性があるといい、「ランウエイはデザイナーのクリエイティビティが最も際立つ特別な瞬間であることを見失うべきではない」とヴィトリーCEOも同調する。
こうした昨今の動きについて、ブリオネス=ラグジュアリーコンサルタントは、「Z世代の顧客にとってデザイナーが発信する物語とつながりを持つことは、美容商品の模倣品が蔓延している現在の状況で、真正性を高める重要な鍵となる」と支持した。