「カプセルトイ専門店」米国に上陸 日本発の成功モデル、現地で通用する?
米国で人気のアイテム
国内市場でトップを走るハピネットは、なぜ米国に上陸したのでしょうか。 「これまで国内で展開してきましたが、このままだといずれ成長は止まってしまいます。さらなる規模拡大を考えて、米国に進出しました」(渡辺さん) 米国1号店は、テキサス州にある大型ショッピングモール「Grapevine Mills(グレープバイン ミルズ )」の中にオープンしました。店舗の広さは104平米で、カプセル自販機は307台。国内の平均的な店舗とほぼ同じ広さだそうです。 現地で2カ月ほど運営してみて、反響はどうなっているのでしょうか。 「海外からの観光客は、日本でカプセルトイを楽しんでいますよね? こうしたニュースを目にすることがあるので、米国でも盛り上がると思っていました。しかし、認知度はまだまだでして。これから積極的にPRしていかなければいけません」と渡辺さんは課題感を明かします。 とはいえ、売り上げを見ると、国内店舗の平均を上回っているそうです。それもそのはず。国内で自販機を回すには、1回当たり300~500円ですが、米国では同4~12ドル(600~1800円)。客数が少なくても単価が高いので、売り上げは堅調に推移しているようです。 米国で扱っているアイテムは、バンダイの商品(IP)のみ。自販機の中には日本のアニメキャラがたくさん入っており、特に「ドラゴンボール」「ONE PIECE」などのフィギュアが人気だそうです。 カプセルトイ専門店はまだ始まったばかりですが、現地でどのようにして認知度を広めていくのでしょうか。「SNSを使ったり、イベントを開催したり、ショッピングセンターに来店した人に声をかけたり。地道なことを繰り返して、少しずつ広めていきたいですね」(渡辺さん)とのこと。 日本での成功モデルを米国に輸出した形になるわけですが、現地で“当たり”は出てくるのでしょうか。しばらくは投資を続けて、PDCA(※)を“回し”続けなければいけないようです。 (土肥義則)
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