岩田寛、逆転優勝で今季2勝目 最終戦勝利で史上最年長の初賞金王もポーカーフェース【男子ゴルフ】
◇24日 男子ゴルフ カシオワールドオープン最終日(高知県芸西村、Kochi黒潮CC) 岩田寛(43)が7バーディー、3ボギーの68と伸ばして通算14アンダーで逆転優勝し、今季2勝目、通算7勝目を飾った。賞金ランクは12位から4位に大きく上昇。次週の最終戦、日本シリーズJT杯で勝てば史上最年長の初賞金王誕生となる。 岩田が初の賞金王になる可能性が出てきた。次週の最終戦で勝ち、2週続けて賞金4000万円を獲得すれば43歳305日での初戴冠となり、2012年に藤田寛之が記録した43歳169日を抜く最年長記録となる。もっとも、いつでもポーカーフェースの本人は「う~ん…。(目指すかどうかは)明日決めます」と人ごとのようだ。 優勝が決まった瞬間も岩田らしかった。2打差を追い、最終組の2組前で回った。前半がパープレーだった時点で「この内容では勝てない」と思ったが、ショットがピンに絡みだした後半は5バーディー、1ボギー。それでも「(優勝を)意識したのは13番くらいから」と、それほど気持ちの盛り上がりもなかった。 ところが、後ろで快進撃を展開していると思われた清水大成が意外に伸び悩んだ。優勝が決まったのは、プレーオフの準備をしていた練習グリーンの上。「だから、決定の境目が分からなかった」。優勝者に恒例のウオーターシャワーも「寒くて風邪をひきそうだから」と逃げ回った。 ツアー7勝のうち5勝が40代になってから。今も体に痛いところはない。「両親のおかげ。オヤジからは『けがと病気には気をつけろ』と、ずっと言われてきた。プレー前のウオーミングアップも、しっかりやってるから」。当たり前のことを繰り返す。その継続が、鉄人の域に達した男をつくっている。
中日スポーツ