プーチン氏、ウクライナ経由のガス輸送を悲観-早期の契約成立不可能
(ブルームバーグ): ロシアのプーチン大統領はウクライナ経由で天然ガスを輸送する新たな契約をまとめるのは難しいとの認識を示した。
「契約はない。3-4日で取りまとめるのは不可能だ」とプーチン氏は26日、サンクトペテルブルク近郊での記者会見で述べた。
ウクライナに代わってハンガリーやスロバキア、トルコ、アゼルバイジャンがガス輸送を担うなど、代替案は各種あるとプーチン氏は指摘。しかしどの案も困難で、多大な作業を要するのは、ガスプロムの契約が長期にわたっており、変更は困難を伴うからだと述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は今月、戦時中のロシア財政を利することはないとの保証がない限り、ロシア産ガスがウクライナを経由することは許さないと示唆してきた。
ウクライナとロシアが締結した既存のガス輸送契約は、今月で切れる。スロバキアなど複数の国は需要を満たすためにロシアのガスプロムに大きく依存。一方で大半の欧州諸国はパイプラインを経由したロシア産天然ガスへの依存を減らしつつある。
プーチン大統領はまた、ガスプロムが輸送サービス料金を全額支払っていないとしてウクライナのナフトガスが訴えていることも、迅速な合意の障害になっていると述べた。ナフトガスは2022年にスイスで訴訟を提起した。
「訴えの取り下げを裁判所に求めるべきだ」とプーチン氏は述べた。
ロシアは他のルートを検討する可能性があり、ポーランド政府が承認し次第、直ちに同国経由で天然ガスを欧州へ供給し始める用意があるとも示唆した。
原題:Putin Says Any Deal to Ship Gas Via Ukraine Will Be Difficult(抜粋)
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