小椋藍、家族の献身に支えられ15年ぶりのMoto2日本人王者に! 残り2戦で披露される全開の走りに注目せよ
残り2戦で披露する全開の走り
「シーズンが始まったら転んではいけないし、いつもチャンピオンシップを考えているしで、制限のある走りをしている。だけど、マレーシアとバレンシアは、初めて制限もなく緊張感のないレースができる。どんな風になるのかすごく楽しみ。レースを始めてから、こんな経験したことがないから……」 チャンピオン獲得から連戦となる第19戦マレーシアGPの舞台セパン・インターナショナル・サーキットは、アジアタレントカップにデビューして以来、小椋がいままで一度も表彰台に立ったことがないサーキットのひとつである。タイトル争いを繰り広げた22年は転倒リタイアに終わり、小椋は首位から転落。最終戦バレンシアGPで自力でチャンピオンを決める可能性を失い、シーズンを2位で終えた。 あれから2年。世界チャンピオンとして迎えるマレーシアGPとバレンシアGPは、これまで経験したことがない最高の気分で走ることになる。 アジアタレントカップで世界に出てから10年。小椋が好きな言葉は、ホンダの育成シリーズ時代からの師であるアルベルト・プーチHRC監督の言葉である。 「調子はどうだ? 調子がいいのなら全力で行ってこい」 小椋にとってMoto2クラスの集大成となるラスト2戦は、きっとその言葉通りの気分で戦うレースになるのだろうと思うのだ。
(「モーターサイクル・レース・ダイアリーズ」遠藤智 = 文)
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