12月7日から陰気が増える『大雪』。寒暖差で身体に負担がかかるこの時期の対策は「早く寝る」こと?二十四節気別<暮らし方><養生><旬のもの>
「二十四節気」とは中国で誕生した旧暦(太陰太陽暦)で、1年を約15日ごとに24等分した季節の名称のこと。この連載ではその二十四節気に沿った過ごし方や備え方、旬の食材を、漢方コンサルタントの櫻井大典さんが紹介します。「二十四節気は不調を防ぎ、日々をより豊かに過ごすための“知恵”の結晶」と語る櫻井さん。今回紹介する季節は「大雪(12/7~12/21頃)」です。 【イラスト】冬の臓である腎を守り、肺などの呼吸器系を冷やさないことが大切 * * * * * * * ◆大雪(たいせつ) 12/7~12/21頃 いよいよ本格的な冬の到来。山々は雪化粧をし、平地にも雪が降り積もります。 動物たちは冬眠に入り、天気予報では「真冬並みの寒さ」という言葉が飛び交うようになるでしょう。 12月13日は「正月事始め」といって、すす払いなどの正月の準備にとりかかる日とされています。 中医学的には、大気中の「陽気」が減って「陰気」が増える頃とされ、五臓(注)の「腎」をいたわり、身体に栄養を蓄える養生が大切です。 (注)中医学の考えで、「五行論」に基づく「肝、心、脾、肺、腎」の5つを「五臓」といいます。いわゆる「五臓六腑」の五臓にあたります。
◆中医学的 大雪の暮らしかた ・心と身体の状態 日照時間が減り、身体を動かすエネルギーとなる「陽気」が減り、代わりに自然界では「陰気」が強まる頃。陽気が減ると、おのずと気分も落ち込みますから、言葉通り“陰気”な気持ちになる人が増える傾向にあります。 また、寒さによって身体が緊張してこわばり、肩や首周りのこりの症状が悪化。身体の状態に比例するように、こころも塞(ふさ)ぎがちになるかもしれません。 この時期は最低気温が1桁にまで落ちる一方で、お昼くらいになると思いのほか暖かくなるなど“寒暖差”が激しく、身体に大きな負担がかかっています。 ・起こりやすい不調 師走(12月)ならではの忙しさも重なり、疲労感・不安感・ストレスなどが強くなる頃です。 ただでさえ、寒さから身体がエネルギー不足に陥りやすい時期ですが、昨今はコロナ禍における負担や不安が知らぬ間に拍車をかけ、なかには、夜中に目が覚めてしまう・ふと涙が出てくる・将来が不安になるといった、こころの不調が見られる人も多くなることでしょう。 生命の源である腎が弱ると、足腰が弱る・トイレが近くなる・骨が弱る・髪が薄くなる・ビクビクしやすくなる・怖がりやすくなる、あるいは男女ともに不妊につながることもあります。
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