FANTASTICS・八木勇征が主演ショートドラマ「最期の授業」への思い吐露 「命に向き合い続けた4日間だった」
「堀さんをはじめ全員が初共演でした。堀さんの芝居を見て『本当につらいんだろうな』と思いました。背中越しに、学校側へ訴えても取り合ってもらえない苦悩が伝わってきたからこそ、僕もより役に感情移入ができ、寄り添いたいという気持ちになりました」
――生徒役で印象に残った俳優を教えてください
「男子生徒だと〝一軍男子〟の斉藤勇治役を演じた加部亜門君です。子役から活動されていて経験豊富だということもありますが、生徒全体のバランスを取ってくれたと感じました」
――例えば、どんなときですか
「一軍チームとそれ以外のチームで対立する場面で、全員がしゃべってしまうとまとまらない状態のところを、言葉を挟むタイミングだったり、せりふの強弱だったりなど、亜門君が言葉でうまくバランスを取ってくれたと感じました。あれだけ緊迫した空間で、本来なら斉藤勇治という役に入っている亜門君自身がさけび散らかしたいぐらいだと思うんです。でも、そんな中で全体のバランスを取っていたのはすごいなと思いました」
――女子生徒で印象に残った方は
「菊池日菜子さんです。彼女が演じる星野くるみは物語のキーパーソンでつらい過去を抱えている設定ですが、そのキャラクターを体現されていました。それぞれのシーンで見せていた表情は菊池さんではなく、100%星野くるみでした。ものすごくいいものを見せてもらえたなと感じました」
――今作で俳優としてどんな経験をされましたか
「普段から役に向き合い、キャラクターの人生を生きさせてもらえることに感謝しています。それに加え、丸山を通していろいろな感情に出会うことができました。丸山は僕の引き出しを増やしてくれたキャラクターでした。初教師役で、20人と向き合う芝居も初めてでした。あれだけの大人数と向き合って相手を意識し続ける芝居はこの先あるのかと思うくらい、すごく貴重な経験だったと感じています」
――現在20代後半で俳優としての幅もこれからどんどん広がっていくと思います。今作の経験は八木さんの俳優としてのキャリアの中でどんな意味を持ちますか