TSMC新工場12月稼働で飛躍期待、「熊本&半導体」10銘柄
2024年12月、TSMCの熊本新半導体工場が稼働する予定だ。九州経済への貢献が注目される(写真:ブルームバーグ)
2024年に株式市場から最も注目され、勢いのある地域はどこか。これは間違いなく「熊本」であろう。 その最大の立役者となるのは、台湾の世界最大手半導体受託生産会社TSMC(台湾積体電路製造)。2024年12月についに熊本新半導体工場(熊本県菊陽町)が稼働する予定だ。 同工場計画は2021年に発表され、2022年4月より建設を開始している。2021年といえば、政府が米中対立の激化やコロナ禍でのサプライチェーン混乱で国内産業における半導体の安定供給に頭を悩ませていた時期であり、TSMC進出は政府にとって願ってもない助けとなった。 総工費約1兆円で、このうち最大4760億円を政府が補助するというからまさに国策だ。同工場を運営する合弁会社(JASM)にはソニーグループ(6758)やデンソー(6902)などが出資する。 同工場は12/16ナノメートルと22/28ナノメートルのチップを製造し、300ミリウェハーの生産能力は月産5万5000枚となる見込みだ。 すでに第2工場の計画が進んでおり、2024年中にも着工との見込み。政府はこれに対し最大7652億円を支援枠として2023年度補正予算案に充てている。第1工場よりさらに大型になる可能性がある。さらに、一部報道では第3工場を検討と報じている。
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野津 滋