【万博】子ども無料招待 「参加希望」は75% 一方で「バス確保」「暑さ対策」に不安の声 “全小中学校不参加”の自治体も
大阪・関西万博の「子ども無料招待事業」をめぐり、大阪府が実施した学校への意向調査で、約75%が参加を希望し、残りの25%は「未定・検討中」と回答したことがわかりました。 大阪府は府内に住む4歳から高校生までの約102万人を対象として、大阪・関西万博に無料で招待する方針です。 このうち小学校から高校までに通う児童・生徒は、学校行事として万博を訪れることを想定。 大阪府教育庁は、5月末を期限として府内の約1900校に事業に参加するかどうかの意向調査を実施していて、府は24日時点の調査結果を公表しました。 全体の約7割にあたる約1280校からすでに回答を得ていて、学校単位での来場を「希望する」と答えた学校は約75%、残りの約25%は「未定・検討中」でした。 吉村洋文知事は27日、「予想よりも多くの学校が希望している。世界の社会課題や価値観、歴史を学ぶ意義があると考える学校が多いということだと思う」と期待感を示しました。 一方、無料招待事業をめぐっては、「2024年問題」などによって会場までの借り上げバスが十分に確保できないといった課題があり、一部の学校関係者からアクセスや安全面に懸念を示す声があがっています。 すでに「参加する」と回答したという泉南地域の小学校関係者は取材に対し、「めったにない機会なので学校単位で連れていけるなら希望したい。一方で、バスが確保できるのか、暑さ対策は十分か、不安は残る。一番は何よりも安全なので、早く情報を共有してもらい安心させてほしい」と話しました。 こうした状況の中、交野市の山本景市長は24日の会見で、市内の小・中学校13校すべてで参加の意向がなかったことを明らかにしました。 府教育庁の担当者は「課題があることは認識している。なるべく早く多くの情報を公開し、学校関係者や保護者らに安心感を持ってもらう必要がある」としています。
ABCテレビ