ドライバーはAI、模擬レースで時速200キロ超の走行…他車の動き学習しアクセルやハンドル操作
人工知能(AI)が自律運転する無人マシンによる模擬レースが9、10日、国内で初めて鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で行われた。 【図解】まもなく自動運転の時代がやってくる
マシンはドライバーが乗る場所にコンピューターがあり、カメラやレーダーといったセンサーを搭載。コース取りや他車の動きを学習しながらアクセルやハンドルを操作する。緊急停止以外は操作に人は介在しない。
9日は2台の無人マシンが時速約200キロ以上でコースを周回して完走。10日は元F1ドライバーのダニール・クビアトさん(30)が運転するマシンと対決し、AIのマシンが1周目のカーブで壁に衝突して完走はならなかった。
今回のマシンは国内最高峰の自動車レース「全日本スーパーフォーミュラ選手権」で使う車両を改造した。アラブ首長国連邦で今春始まった自律走行レース「A2RL」で使われており、来季は日本のレーシングチーム「TGMグランプリ」の参戦も決まっている。A2RLを開催する団体のステファン・ティンパノ最高経営責任者(CEO)は「これからもAIの可能性を広げていきたい」と話した。