悠仁さまの大学進学で特権利用はありえない 成城大教授・森暢平
◇社会学的皇室ウォッチング!/139 悠仁さまの大学進学で特権利用はありえない 悠仁さまの大学進学をめぐり、ネット上では「皇室特権」が使われたという議論がかまびすしい。真摯に受験勉強に励んできた悠仁さまの耳に入る形で、こうした議論が繰り広げられるのはとても悲しい。悠仁さまの合格に「特権」利用などありえない。(一部敬称略) 悠仁さまが成年となった2024年9月6日を前に、皇嗣職大夫(だいぶ)の吉田尚正は宮内記者会の記者に対し、進学を巡って一部メディアで「根拠のない情報」が流れているとした。この時期、悠仁さまの東大進学に反対する署名活動が行われていた。吉田が言った「根拠のない情報」とは、東大進学の噂(うわさ)のことだと一般には考えられているが、私はもっと具体的な報道を指していると思う。 名前を挙げると、8月8日に発売された『週刊文春』(8月15・22日号)の「筑附で『異例の成績』悠仁さまの〝真実〟」である。この記事には、「筑附高の関係者」による以下の証言が紹介されている。「目下の問題は、学業成績についてです。悠仁さまは、率直に申し上げて〝異例の成績〟なのです」「生物を除いては、文系科目も理数系科目も成績が伸び悩んでおられる。理解力を測るテストの点数が芳しくない(略)この成績だと授業についていくのは難しく、ご本人も苦しい気持ちを抱えておられるのではないか」 断言するが、まったくの嘘(うそ)である。悠仁さまの高校3年1学期までの成績は、評定平均4・3以上、学習成績概評は「A」である。5点満点である評定平均で4・3以上(概評でA)が付くのは、進学校である筑波大附属高校でも15%から20%しかいないと考えられる。悠仁さまの成績は、生物だけでなく、全科目平均で上位である。 ◇英語力がなければ解けない「小論文」 悠仁さまの受けた入試は、学校推薦型(推薦入試)なので、高校の推薦があれば、小論文と面接だけで合格すると一般には思われている。しかし、実際は、不合格も十分にありうる厳しい試験である。