年間4兆円食品ロスに救世主“余剰品”など1万円相当がおよそ半額 勉強にもなる福袋 1/3ルールって何
■食品ロス問題 理由に「とあるルール」
味も申し分のない商品。なぜこんなに安く提供できるのでしょうか? 【田中友梨奈アナウンサー】「1枚の紙、お手紙みたいなものですか?」 【ロスゼロ 法人第一営業部 主任 冨田侑希さん】「皆様に入れている、1つ1つのロスの背景を書いている」 福袋に毎回入っているという、1枚の紙。実際にどのようなことが書いてあるのか利用者さんに聞いてみました。 【ロスゼロ愛用歴1年 寺田有美子さん】「こんなことで捨てられちゃうものがあるんだ。パッケージが先になくなっちゃって売れなくなったとか、印字が不良で販売できないとか。勉強にもなっています。こんなにいろんなフードロスの原因があるのは知らなかった。フードロス博士みたいになってきた」 食品ロス問題の救世主ともいえるこの福袋。しかし、なぜそもそもたくさんの食品ロスが出てしまうのでしょうか。 その大きな理由の一つに、食品業界が抱える 「とあるルール」があげられると言います。
■経済損失は推定4兆円 日本の食品ロス
【ロスゼロ 法人第一営業部 主任 冨田侑希さん】「このロスの理由が『3分の1ルール』。製造から賞味期限まで3分割」 食品業界の「1/3ルール」とは、賞味期限がある程度長く確保された商品に設けられているもので、メーカーから小売店へ納品する納品期限、小売店が消費者へ販売する販売期限、そして消費者が食べるまでの賞味期限。それぞれをキッパリ3等分するという、食品業界の常識だそうです。 つまり、賞味期限はまだまだ先の商品でも納品や販売の期限を過ぎてしまったら、それだけで廃棄処分になってしまうんです。 【田中友梨奈アナウンサー】「1/3ルール初めて聞いたんですが、法律で定められているのですか」 【ロスゼロ 法人第一営業部 主任 冨田侑希さん】「法律ではないんですが、賞味期限がある状態で購入できるように定められたルールというかお約束」 クリスマスやバレンタインなど、季節限定の商品もシーズンを過ぎれば廃棄処分に。さらに、物価高により価格が高騰し、商品バーコードの変更が必要になると、たったそれだけで商品は廃棄処分になってしまうんです。 このような背景から日本の食品ロスは1年間でおよそ470万トン。経済損失は推定4兆円というおっカネ~金額になっています。