【2024年】最も印象に残った卓球の試合5選|Rallys編集部員が厳選
パリ五輪 男子シングルス決勝 トルルス・モーレゴード vs 樊振東
選者:竹下友也(株式会社ラリーズ新規事業部部長) <選出コメント> 五輪シングルス決勝という大舞台で、中国とスウェーデンの試合を再び観れるとは誰が予想できただろうか。 破壊力溢れる両ハンドで攻める樊振東(ファンジェンドン)と、多彩な変化攻撃とフォアハンドの連打見せたトルルス・モーレゴードの試合は、まさにガチンコの殴り合いであった。 結果的には、樊振東が“卓球帝国”中国代表のエースとしての意地を見せた形となったが、モーレゴードは得点以上に樊振東を追い詰めたことは間違いない。 これからもモーレゴードには、奇想天外なプレーで中国の厚き壁を越えていくことを期待したい。 <試合結果> 〇樊振東(ファンジェンドン・中国)4-1 トルルス・モーレゴード(スウェーデン) 7-11/11-9/11-9/11-8/11-8
パリ五輪 混合ダブルス1回戦 張本智和/早田ひな vs 李正植/金琴英
選者:和田遥樹(Rallys編集部) <選出コメント> 「衝撃」 この試合を表すのに最も相応しい言葉であろう。 張本智和(智和企画)/早田ひな(日本生命)ペアはパリ五輪直前まで国際大会に出場し、本大会のシード順を決める世界ランキングを死に物狂いで上げていた。そして、やっとの思いで世界ランキング2位を獲得し、1位の中国ペアとは決勝まで当たらない位置に入ることができた。 そんな背景もあり「メダル獲得は固い」というのが大方の見方であったが、結果的に1回戦に登場した李正植(リジョンシク)/金琴英(キムクムヨン・北朝鮮)ペアに敗北。バック面に粒高ラバーを貼る金琴英の変化攻撃と、李正植のフィジカルを活かした強烈なフォアハンドに終始苦しめられた。 もちろん、北朝鮮代表選手はこれまでも国際大会で数多くの番狂わせを起こしてきていた。それゆえ、この結果が予想できなかったわけではなかったが、パリ五輪までの張本/早田ペアの戦いぶりを見ていただけに、「あそこまで仕上がっていた張本/早田ペアを、こうもあっさりと崩すのか」と、驚きを隠せなかった。 「粒高ラバーを使っている選手が活躍して嬉しい」というのが、同じ粒高ラバーを使用する卓球ファンとしての私の本音ではあった。しかし、日本の卓球メディアで記事を書く者としては手放しで喜べず、その夜はなんとも複雑な気持ちで記事を書いたことを今でも思い出す。 <試合結果> 張本智和(智和企画)/早田ひな(日本生命)1-4 李正植(リジョンシク)/金琴英(キムクムヨン・北朝鮮)〇 5-11/11-7/4-11/13-15/10-12
ラリーズ編集部
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