靭帯損傷のドアラが損保に加入!
ドアラが保険に加入した。7日(日)、中日×阪神戦の試合前に、中日ドラゴンズの人気マスコット、ドアラのための「全労済 こくみん共済加入式」が行われた。昨年は左手中指骨折、そして今年6月には右足首の靭帯を損傷。医師からバク転禁止の指示を受け、一番の任務をまっとうできないという窮地に追い込まれたドアラ。復帰後も「まさかのケガ」に備え、バク転ができない間の生活を守る対策は必須だ。まさに満を持しての保険加入。マスコットキャラクターの保険加入はもちろん日本初。いや、世界初の快挙(?)かも知れない。 ナゴヤドーム内会議室で行われた記者会見。まずは全労済担当者より、「ドアラさんに安心してバク転をしてもらえるように提案いたしました」と保険加入の経緯が説明された。ドアラが加入した保険は「こくみん共済 傷害安心Wタイプ<ドアラ・スペシャル>」。保障内容は以下の通り。「試合中のバク転でけがをした場合、最大1年分の食パンを支給し、バク転ができない間のドアラの暮らしを守ります。」 「もっと早く入っておけばよかった」とドアラも一安心の様子。2年連続、負傷の後にチームが低迷した責任の追及に対しては、「全部自分が悪いんです」とうなだれる一幕も。
靭帯損傷後も「やれることはやる」「なにかしら頑張る」をモットーに、バク転以外の“やれる”任務には、着実に取り組んできた。大きな包帯を巻いてのパフォーマンスで試合を盛り上げ、イベントや取材にコツコツと対応。さらには、「靭帯損傷グッズ」販売、トヨタ自動車の未来型一人乗り二輪車「ウイングレット」に乗ってのナゴヤドーム登場、そしてすかさずの「ノッてますグッズ」発売…と、ドアラらしさが光る活動も。「急いで作った感満載のデザイン」とファンの驚き(と突っ込み)を呼んだ靭帯損傷グッズには、「じんたい損傷です 自分の心は折れません」と決意表明の直筆文字が。とはいえ、華々しく出現から20周年を迎え、やる気に満ち溢れていた矢先の故障だ。心が折れそうになったことも、幾度もあったことだろう。 そんなドアラが、ケガの回復後も、勇気を出してバク転に挑戦し続けるために必要なもの。その一つはなるほど、まさに保険加入なのかもしれない。きっと、完全復帰の心強い味方になってくれるはずだ。 なお、こくみん共済加入式の様子は、本日14時より開始の中日×阪神戦7回裏終了時、ドアラのバク転時に映像で紹介するほか、全労済HPにて動画を9月中旬から3カ月ほど公開予定。 会見のラストには、今日のバク転への意気込みを尋ねられたドアラ。「無理はしません」と冷静な対応のなかにも、たしかな闘志がうかがえた。 (取材/エディマート大塚亜依)