韓国大統領府、軍事施設保護区域の公邸を無断撮影したJTBC・MBC・SBSを告発
韓国大統領府は3日、ソウル漢南洞の大統領公邸周辺を不法に撮影したJTBC、MBC、SBSとユーチューバーを軍事基地および軍事施設保護法違反で告発した。韓国大統領府が同日明らかにした。 【写真】市民の歓声浴びながら韓国大統領公邸に向かうトラクター・デモ隊 大統領府は「彼らは許可を受けずに無断でヘリや放送機器などを使い公邸周辺を撮影した。公邸周辺は現職大統領である国家元首が居住する軍事施設保護区域であり、国の安全保障に直結する保安施設であるため、その無断撮影と送出は国の安全保障システムに脅威をもたらし、社会秩序に混乱をもたらす違法な行為だ」と主張した。
大統領府はさらに「とりわけ公邸周辺は空からの撮影はもちろん、いかなる形の写真や映像による報道ができない施設であり、無断でこれを撮影した場合は関連法令により処罰が可能」「大統領府は告発と同時に被告発人の行為に強い遺憾を表明する」ともコメントした。 この日JTBCは尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領の逮捕状執行の動きが出た午前中から「［現場映像］史上初…ヘリで撮影した大統領公邸の様子」というタイトルのニュースで「今見ている画面は大統領公邸の様子をヘリで撮影したものです」との説明と共に、ソウル市竜山区上空から撮影した大統領公邸の様子を公開した。JTBCは「大統領公邸をヘリで撮影し報じることは史上初めて」と大きく報じたが、この記事は午後に削除された。 MBC、SBS、身元が確認されていないユーチューバーも同じく不法に公邸周辺を撮影し、無断でこれを公開したというのが大統領府の判断だ。 大統領公邸は1級保安施設でかつ飛行禁止区域のため、韓国国防部（省に相当）は2022年8月に漢南洞の公邸とその周辺13万6603平方メートルを軍事施設保護法上の制限区域に指定した。 軍事施設保護法は軍事施設の撮影はもちろん、これを撮影して文書や図書などとして発行、複写することを禁じている。また一般人がこの区域に立ち入ることはもちろん、公邸内を撮影、録取、測量、描写する行為も禁じられている。 公邸周辺を撮影、描写、録音、測量し、公邸の表示を移転あるいは毀損（きそん）した場合は3年以下の懲役または3000万ウォン（約320万円）以下の罰金刑に処されることもある。 ヤン・ジヘ記者
