95年の歴史に幕…昭和の面影残す銭湯 惜しむ声受けて「後継者」募集中「お湯よりも熱い気持ちを持った人に」
企業の協力で6月3日から始まった後継者募集。銭湯などの運営経験などが条件ですが、既に3件の応募があったそうです。 桑の湯・桑沢弘幸さん: 「なくすんじゃなくて、後を譲るということができる段階まで来まして、跡を継いでいただければ自分としては一番うれしい」
桑の湯・桑沢弘幸さん: 「小さな炎から炎を大きくしていくのがうちの一日の始まりです」
重油やガスで湯を沸かす銭湯が多い中、桑の湯は製材業を辞めてからも解体業者などから廃材を譲り受け薪で沸かし続けてきました。
桑の湯・桑沢弘幸さん: 「きょうもいい湯加減です。季節、天気、気温、その日にあった温度を設定してあるんですけど、最後は人間の肌じゃないとわからないんで」
こちらは30年以上の常連客。2日に1度は利用してきたということです。 30年以上の常連客: 「やわらかいですよ。油(でたいて)じゃないから、ひりひりしない。(なくなるのは)寂しいです。お疲れさまでした、お世話になったからありがとうございましたと」
上田市から来た大学生4人組。 大学生: 「3月ごろにSNSで廃業の告知があったから(来た)。こういう見た目の風呂屋ってなかなかないんですけど、なくなってしまうのは残念」 こちらは、50年ほど通っていた男性です。 諏訪から: 「昔は、来れば近所の人がいたり、同級生のお父さんお母さんがいたり、僕にとって日常の風景なんですね、これ。それが今、非日常で、もう見られなくなる景色になっているのが残念」
女湯にやって来た常連の親子。 桑の湯に手紙を書いてきました。 桑の湯・桑沢弘幸さん 「これもうラブレターじゃないですか、ありがとう。おじちゃん、ちょっとラブレターもらっちゃって照れます」