4時間缶詰め、ぐったり 北陸新幹線停車 能登で震度5弱「正月の地震思い出した」
●倶利伽羅トンネル内で乗客70人 26日深夜、能登地方で最大震度5弱を観測した地震の影響で、北陸新幹線「つるぎ」が富山と石川の県境にある倶利伽羅トンネル内で停車し、乗客約70人が4時間近く列車内で缶詰め状態になった。「正月の地震を思い出した」「トンネルの中で不安だった」。乗客は一様に疲れた表情で改札を通り、帰路に就いた。 乗客によると、トンネル内を走行中に地震を伝えるスマートフォンの警報音が鳴り響き、電気が消えて緊急停止した。電気は5分前後でつき、地震の発生を知らせる車内アナウンスがあった。 新幹線が動いたのは27日午前2時半ごろで、午前2時50分に新高岡駅、午前3時に富山駅に到着した。 旅行帰りだった上市町の西田誠さん(72)は「突然電気が消えたのでびっくりした」と話した。車内では寝て過ごす人が多く、目立った混乱はなかったという。 新高岡駅で降車した南砺市の水木伸明さん(65)は「緊急地震速報の音が鳴り、正月の地震を思い出して怖かった」と振り返った。高岡市の20代女子大生は「トンネルの中で止まったので不安だった。無事に帰りたいという思いで運転再開を待っていた」と話した。 富山駅では駅員が改札前でペットボトルの水やビスケットを乗客に手渡した。富山駅で運転を見合わせていた「はくたか」は午前3時12分ごろ、金沢駅に到着した。